オミナエシ のバックアップ(No.5)

オミナエシ(女郎花、Patrinia scabiosifolia)はスイカズラ科オミナエシ属の多年草。

オミナエシ(女郎花）は合弁花類オミナエシ科スイカズラまたはオミナエシ属 の多年生植物。
科についてはもともとオミナエシ科に所属していたが、最新の分類体系であるAPG体系の第3版でスイカズラ科に分類が変更された。

原産地：シベリア～東アジア
英名：Patrinia
学名：Patrinia scabiosaefolia
別名：粟花（あわばな、黄色い花が粟に似ている）、思い草（おもいぐさ）、血目草（ちめぐさ）

秋の七草達の一人。
万葉集や源氏物語にも登場する日本人には古くから馴染みの深い植物。

沖縄を除く日本全土から中国、東シベリアに分布する多年草。日当たりのよい草原などに見られる。
開花時期は６～１０月、８～９月が見頃。
園芸では庭植えの他、鉢植えや切り花として利用される。
数本の茎を伸ばして株立ちになり、その先端に多数の黄色い花が咲く。花房は15～20cm程。
葉は対になってつき、茎につく葉は細く羽状に深く裂け、根元につく葉はダイコンの葉に似た形。
短い地下茎を伸ばして増える。
耐寒性が強く、害虫の心配もほとんど無いため、初心者でも育てやすい。
また、根を乾燥させて煎じたものは漢方薬として「敗醤（はいしょう）」という。解熱・解毒作用がある。

オミナエシを漢字で「女郎花」と書くようになったのは平安時代の中頃。
名前の由来は諸説あるが、下記の２つが有名。
・「オミナ」は「女」、エシは「圧し」の意味。美女を圧倒する美しさから名づけられた。
・「オミナ」は「女」、エシは「飯」が訛ったもの。女性の食べていた粟飯のことを「女飯」と呼び、小さな黄色い花がこれに似ていたため。

英名のPatriniaは18世紀のフランスの鉱山学者Patrinにちなむ。
学名のPatriniaは「オミナエシ属」、scabiosaefoliaは「マツムシソウ属のような葉」の意味。

ちなみに、同じオミナエシ科には、姿形のよく似ており、オミナエシより丈夫で強そうな「男郎花（オトコエシ）」という花もある。こちらは白い花が咲くそうな。