コルチカム のバックアップ(No.63)

少し低めの攻撃力を除けばいずれも平均的なステータスを持ち、スキルも癖のない全体攻撃。

開花を前提としたアビリティはクリティカル発生率20％上昇とクリティカルダメージ25％上昇を主軸とした構成で、
それ以外のアビリティもパーティーメンバーの攻撃力25％（ボス戦で＋35％）上昇、
好感度依存のスキル発動率1.2倍上昇と無難にまとまっている。

クリティカル関連のアビリティを持つ★6としては希少な魔属性のキャラクターでもあるため、
属性付与を前提としないクリティカル要員として長く使っていける。
また、魔属性付与アビリティを組み込んでパーティーの攻撃属性を魔属性で統一する場合にも有力なメンバーとなる他、
クリティカルメインのパーティーを複数属性で統一する際に主要メンバーとなるヒツジグサとの相性もいい。

最初期のプレイングにおいて最も基本的なアビリティ（攻撃力上昇、スキル発動率上昇）は開花前でも備えているが、
開花素材やゴールドを含む育成リソースが集まり次第開花させ、パーティーの主戦力として活躍させたい所。
新人団長にとってはプレイ開始直後から優先的に育成する価値のあるキャラクターであると言えるだろう。

コルチカム(Colchicum)はイヌサフラン科イヌサフラン属の総称。
かつてはユリ科イヌサフラン属だった。
種としては和名がイヌサフランのC. autumnaleが代表的。
名前にサフランとは付くがアヤメ科クロッカス属のサフランと系統上の関連性はない。
ちなみに英名は「autumn crocus」で、直訳すると「秋のクロッカス」
学名のautumnaleもそうだが、秋に花を咲かせることに由来する。
和名がイヌサフランで英名がautumn crocusであるように、花の形はクロッカス属によく似ている。

コルチカムの呼び名は園芸用に改良された品種によく用いられる。
コルチカムも姿の似るクロッカス属同様に球根植物だが、土に植えなくても花が咲くという珍しい特徴を持っている。
葉は花の後に出てくるので土に植えずに花を楽しんでから翌年用に土に植えるということもできる。

……とここまでだけなら見た目が似ていたから全然違う科の花の名前が付いた、面白い特徴を持った植物でしかない。
しかしコルチカムは有毒植物であり、複数の食用可能な植物に似るという誤食による中毒を誘発しやすい特徴を持っている。
有毒植物として誤食などで死亡例があり、複数の中毒者を出しているものとしてはトリカブトやバイケイソウなどがあるが、
これらが似るのは主に山野草であり生えているのも山中なので、山に山菜を採りに行くような人以外が被害に遭うことはまずない。
また、過去に多くの中毒者を出していることで知名度も高く、その毒性の強さから警戒する人も多い。

一方のコルチカムは園芸用に改良された品種があり、花を楽しむために少し園芸や家庭菜園を楽しむ程度の人でも接する機会がある。
当然のようにコルチカムも花を含む全草に毒を持ちどこを食べても中毒を引き起こすが、その上で姿の似る食用可能な植物が多い。
例としては

1. 葉が山菜のウルイ(オオバギボウシ)やギョウジャニンニクに似る。
2. 球根がニンニク、タマネギ、ジャガイモなどのメジャーな根菜類に似る。
3. 花が名前の通りにサフランに似る。

などが挙げられ、これらの食用可能な植物と間違えて葉や根を調理したり、花柱をスパイスとして使用して中毒を起こした例もある。
特に2010年以降だけでも2014年に1人、2015年に2人、2018年に1人の死者を出しており、近年の死者の数ではトリカブトやバイケイソウよりも多い。
そのため誤って食べてしまうペットや小さな子供がいるような環境ではできるだけ触れられない場所に置き、
植える場合も他の食用可能な植物とは離して植えるなど混ざらないようにする対策が必要。

一方で毒草によくあるように使い方によってはその毒も有効活用が可能。
コルチカムの主な毒の成分であるコルヒチンという物質はリウマチや痛風の治療にも使われる。
また細胞分裂に影響を与えるという性質から、植物を倍数体にする目的で品種改良の際に使われる。
種なしスイカなどもこのコルヒチンを利用して作られる。

正しく使えば有益な面もあるが、コルヒチンに対する解毒剤は存在しない。
どの部位であってもコルチカムそのものを食べるのは絶対にやめよう。