萵苣(チシャ)はキク科アキノノゲシ属の一年草または二年草。
学名:Lactuca sativa
別名:レタス(lettuce)、サラダ菜、包み菜
俳句では春の季語。
「チシャ」という名前は聞き慣れないかもしれないが、レタスといえばお分かりいただけるだろうか。
そう、食卓でよく見るアイツである。
そう聞くとなんだか彼女の裾とか袖のフリルとかそんな感じがしてくるだろう…しない?
キクヂシャやルリヂシャ等、他の植物の名前でも時々見かける表記である。
元々は「乳草(チチクサ)」と呼ばれ、それが「知佐(チサ)」と略されるようになり、最終的に「萵苣(チシャ)」と変化したようだ。
学名の「Lactuca」はラテン語の「lac」つまり「乳」のこと。
全体に白粉を帯び、切り口からは白い乳液が出る。
人類のレタス栽培の歴史は古く、その起源は6500年前の古代ギリシャまで溯るといわれる。
当時は搾油目的で栽培されており、葉を野菜として食べるようになったのはその4000年くらい後。
中国から日本に渡来したのは平安時代。当時のチシャは「掻きチシャ」と呼ばれる不結球タイプ。
現在のような玉レタスは文明開化と共に欧米から入ってきた。
その頃から細々と栽培が始まったようだが、しばらくは在日米軍や外国人の需要ばかりでなかなか食文化として定着しなかった。
日本人の食卓に広まるのは昭和40年代頃から…しかしここから破竹の快進撃が始まる。
アメリカの影響を受けて日本人もサラダを食べるようになっだ!
斯くしてレタスの需要が増え、昭和40年には2500haしかなかった栽培面積が僅か15年程で約8倍の20000haにまで爆増した。
今では付け合せとして肉料理を彩り、サラダの主役を担うだけでなく、チャーハンや煮物、味噌汁、鍋料理の具にまで登場するようになった。
レタスは「約95%が水分」といわれており、あまり栄養価は高くなさそうに感じるかもしれない。
しかしビタミンAやC、カルシウム、鉄などが豊富に含まれており、
美肌効果や不眠解消、貧血予防、消化不良の改善するなど様々な効果がある。
中には母乳の出を良くするなんてのも…彼女が持つ例の体質はなるべくしてなったと言うより他なさそうだ。
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