シャムサクララン のバックアップ(No.92)

シャムサクラランはガガイモ科サクララン（ホヤ）属の常緑つる性低木である。正式にはホヤ・カーリー[Hoya kerrii]、タイ、ラオスなど東南アジアを原産とする。
ガガイモ科はキョウチクトウ科に近縁であり、最新のAPG分類体系ではキョウチクトウ科に統合されている。
つる性の植物で、茎の途中から気根を出して岩肌や樹木などにしがみつきながら成長する。葉は多肉質で、ハート型をしているのが特徴である。
ハートプランツ、ハートリーフ、ハートホヤなどの名前で、切り取った葉を鉢に挿した状態で売られていることが多い。斑入りの品種も人気である。
シャムサクラランは本種の正式な和名だが、あまり使われることがなく、「シャムサクララン」でググる（パーソナライズ無効化済）と、このページがトップに出てきてしまう。
夏になると、乳白色をした星形の小さな花を房状に咲かせる。甘い芳香があり、蝋細工のような独特の質感が特徴。
しかし成長速度が遅いので、自分で育てて花を見るためには、長い付き合いが必要である。

近年ではバレンタインやホワイトデーの贈り物としても人気が高く、これらの時期に出回ることも多いが、我々には断じて関係ないことですね？
そのおかげで、流通名も上記の他にラブハート、ラブリーハート、ラブラブハート、スウィートハート、ナチュラルハート、ラブユーなどなど、頭の悪そうな名前が好き放題に付けられている。
原産地タイには、身分違いの恋に悩む貧しい青年が、恋をした女性にシャムサクラランの葉を２枚贈り、想いをかなえたという言い伝えがある、と言われているが、
どうにも海外のサイトを漁ってもそんな話が全然出てこないので、日本の業者が適当にこじつけただけの、事実無根のガセネタなのかもしれない…。（詳細求む）
人間の都合で良いようにされ続けてきたことへの怒りから、この子はチェーンソーなんて振り回すようになったんじゃないかな…。

多肉植物というだけあって、サボテンと同様乾燥にはめっぽう強く、初心者にも育てやすい観葉植物といえるだろう。寒さに弱いので、冬季の水遣りは控えめに。
ただし、シャムサクラランは本来葉挿しができない。葉に成長点を持たないため、葉から根やら茎やらを新しく伸ばすことはないのである。
丈夫な植物なので、切花のようにすぐに枯れてしまうというわけではないが、精々１年程度の命である。頑張れば５年以上保つこともあるらしいが…。
純粋な葉挿しではなく、茎の一部が残されている葉芽挿しならば、茎の成長点から発根し、新芽を出して成長することができるが、
売り物を勝手に引っこ抜くわけにもいかないので、買ってきたシャムサクラランが成長するか否かは、ほとんど賭けと言っていいだろう。
恐らく成長を始めると葉に蓄えた栄養分が消費され、見た目が悪くなるという勝手な都合から、あえて成長点を残さず葉挿しにして売られているものと思われるが、
決して成長することはなく、そのうち萎れると分かっているラブラブハート（笑）を贈り物にするってのも、それはそれでどうなんだという気がする…。

チェーンソーといえばお馴染み13日の金曜日のジェイソン…と思いきやジェイソンは一度もチェーンソーを使ったことがない。実は逆にジェイソンに襲われた人間が撃退するのに使っていたのだ。
勘違いやパロディの影響だったり、全くの別作品でレザーフェイスなどがぶん回していたチェーンソーが残虐なイメージのジェイソンにマッチしていたが為に誤解が広まってしまったのだろう。
フレディと戦った時も鉈使ってたしね。とんだ風評被害である。200人以上色んな方法で殺してるからね仕方ないね。

1974年のアメリカ映画「悪魔のいけにえ」で鮮烈なデビューを果たして以来、
ホラー映画の「死霊のはらわた」や「悪魔のいけにえ」のリメイク版「テキサス・チェーンソー」など、
また日本でも「これはゾンビですか？」や「怪物王女」、あるいはゲーム「バイオハザード４」といったように
チェーンソーは非常にポピュラーな武器として、数多くの場面で華々しい活躍を遂げている。
このように、多くの人がチェーンソーを武器として認識しているかもしれないが（※あくまでフィクションの世界の話です）、
チェーンソーは本来、木を切るために開発された道具なのである。
とは言え、チェーンソーが普及するきっかけはアメリカ陸軍が前線で活用していたためでもあり、
元は軍用として導入されたものが民生品として普及したものであるため、あながち間違いというわけでもないのだが。
（※ただしもちろん殺傷用の武器ではなく、前線で陸軍がジャングルを切り開いて侵攻するために使用していた）

冗談はさておき、これは本当に意外な話で、チェーンソーの原型は医療用器具だったりする。
1830年頃、ドイツの整形外科医であるベルナルト・ハイネが発明したとされる「オステオトーメ(Osteotome)」という道具がそれである。
もっとも、当然近代のチェーンソーとはかけ離れた代物であり、回転する鎖状の刃という要素は共通するが、大きさは片手で持てるほど、動力は手動のクランクであった。
この道具は、外科手術の際に骨などを切断するのに用いられたそうだ。チェーンソー持った外科医とかB級ホラーでしかないんですが

チェーンソーは1918年にアメリカで開発されたのが最初と言われ、全重量95kgにおよんだという。
当然１人で扱える代物ではなく、数人がかりでの運用を想定していた。
その後、前述のようにアメリカ陸軍が前線で運用していたのだが、戦後になって各国でコピーが進み
1950年代には１人用の重量十数kgのものが開発され、1960年代に入って10kg以下の機種が生産されて
世界中に普及することになったのである。

チェーンソーの用途は主に石材、木材、鋼材、かみ等、大概の物はバラバラに切断できる。
チェーンソーを巧みに使いこなし彫刻を作り上げる「チェーンソーアート」は必見。
検索すれば数々の芸術作品を拝めることだろう。

稀にチェーンソーにまたがって火花を散らしながら爆走しているシャムサクラランを見かけることがある。
素晴らしいバランス感覚という他ない…が、現実に彼女を真似ようとすると、
道路法第四十三条一項「みだりに道路を損傷し、又は汚損する行為」に抵触。
あるいは往来妨害罪「陸路、水路又は橋を破壊して、又は閉塞して往来の妨害を生じさせる行為」とみなされてしまうかもしれない。
良い子は決して真似しないように…

チェーンソーの動力には、２ストロークガソリンエンジンを用いる場合と、電動モーターを用いる場合がある。
エンジン式のほうが圧倒的に高回転かつ高トルクのため切断力が高く、何よりうるさくてカッコいい。やはりチェーンソーといえばコレ。力こそパワー。
排気量は30-35cc程度と、原付より小さいものがほとんど。プロ仕様の大型チェーンソーでは100ccを超えるものもある。V8を載せたという狂気の産物も
一方、電動式はパワーとロマンには劣るものの、小型軽量、低振動・低騒音、メンテナンスが楽、（電源が確保できれば）ガス欠の心配がないなどのメリットがある。
山の中で大きな木を伐採したり、ゾンビやサメをブチ殺すならばエンジン式以外ありえないが、庭木の剪定や薪割り程度であれば、電動式が使いやすく便利である。
ちなみに、大昔には蒸気機関で動くチェーンソーとかいう渋すぎる逸品が存在していたらしい。
一時期は振動対策を図るため、水平対向エンジンやロータリーエンジンなどを搭載した機種も存在したが、
重い、整備性が悪いなどの理由で廃れていき、エンジンよりも設計を工夫して振動対策を施す、という方向で落ち着いたようだ。
（手足が強い振動に晒され続けると、血流が阻害され、白蝋病（振動病とも）という障害を発症するリスクが高まる。故に振動対策は切実な課題なのである）

シャムサクラランのチェーンソーは、攻撃時に電気を帯びているので電動とも思えるのだが、進化後のイラストにはスターターロープを引いている描写がある。
スターターロープは、チェーンソーのエンジンを手動で始動させるためのパーツであり、要するに自動車のセルモーターと同様の働きをするものである。
ジブリ映画「紅の豚」で、飛行機のエンジンを始動させるときに引っ張っていたものとほぼ同じ、と考えてもらっても分かりやすいかもしれない。
電動のチェーンソーであれば、モーターは通電さえすれば動き出すので、当然スターターロープは不要のはずである。
何よりタフな害虫をぶつ切りにするには、電動式ではパワーもロマンも致命的に足りないのではないか。やはりエンジン式なのだろうか？
世界観を加味すると、エンジンもモーターもどの程度の技術があるか謎なので、魔力駆動式で、攻撃時に雷属性をエンチャントしている、と考えておくのが無難だろうか。

チェーンソーを扱う際は「長髪、露出が多くひらひらした服装」は厳禁である。チェーンに巻き込まれれば命に関わる大事故にも繋がる。
無論、チェーンソーに限らず、ドリル等の高速回転する機械を使用する際には、この鉄則を是が非でも厳守しなければならない。
特別な許可無く所有できる道具としてはぶっちぎりの危険度を誇るので、いついかなる場合でも安全を第一に…
というか、よほど刃物や工具の扱いに慣れている人でなければ、多少手間でももっと安全な手段を考えたほうが良いだろう。