サンゴバナ のバックアップ(No.15)

ブラジル東部に広がる大西洋岸森林。ここはアマゾンほどの広さは無いが、生物多様性に富む南米有数の森林地帯で、
絶滅危惧種のゴールデンライオンタマリンなど、この地域に固有の個性的な動植物が数多く生息している。
サンゴバナは、この豊かな森林地帯を原産とする、キツネノマゴ科キツネノマゴ属の常緑小低木である。
その花の形態は特徴的で、靴べら状の細長い花弁を持つ小花が集合し、ピンク色の噴水のような花を咲かせる。
これを枝状に成長するサンゴに例えたのが、サンゴバナという和名の由来と思われるが、英名では"flamingo plant"や"Brazilian plume"といった呼ばれ方をしている。
属の学名から「ジャスティシア(justicia)」、旧学名から「ジャコビニア(jacobinia)」と読んだりもするが、これだと全く別の植物を指すこともあり、ややこしい。
ジャスティシアという学名はご想像の通り「ジャスティス」から来ているのだが、人名だそうである。髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである。

キツネノマゴ科と言われても大半の団長は馴染みの薄い植物だろう。キツネノマゴ科はシソ類シソ目。
つまりシソやサルビアとは親戚同士なのだ。ちなみにシソ類はちょっと前まで真正キク類Iと呼ばれており、
ミズキ目・ツツジ目・真正キク類I・真正キク類IIをまとめてキク類と呼んでいた。現在はそれぞれシソ類とキキョウ類に名前が変わっている。

余談だがサンゴバナの分類を正確に言うなら、シソ類シソ目キツネノマゴ科ハアザミ亜科キツネノマゴ（ジャスティシア）連サンゴバナ（ジャコビニア）属
と結構細かい上に長くてめんどくさい。

科の代表になっているキツネノマゴは、花穂や花の姿がキツネの尻尾に見える、そしてそれが小さいからキツネノマゴと呼ばれる様だ。
更にキツネノヒマゴやキツネノメマゴもいるらしい。大家族ですね。コン！　←埋めた。

一見してシソと全然結びつかないが、花をよく見比べてみればなんとなくは納得ができる。
シソの花の咲き方は長く伸びた花軸に小さい花が密集して連なりながら咲く、穂状花序(すいじょうかじょ)と呼ばれる花の付き方をする。
穂状花序を形成する花はグラジオラス、ワレモコウなどが存在する。
上記の通りサンゴバナは花弁が細長く延びる関係で見た目はヒガンバナっぽくなるが。

ライラックなども似たような咲き方をするが、これは総状花序(そうじょうかじょ)と呼ばれる花の付き方で別物に分類される。
その違いは穂状花序には花と花軸の間に花柄(花と花軸を繋ぐ茎のような部分)が付いておらず、総状花序には花柄が付いている。
この手の咲き方をする花にはナズナやアブラナ、ルピナスがいる。
ちなみにこの花序の種類はかなり多い上にアブラナの様な散房花序と呼ばれる花の付き方から総状花序に
変わる奴がいたりして結構ややこしいというかガバガバだったりする。ネットで調べてもらえばわかるが同じ花で皆違うことを言っている。
サルビアも総状花序に見えるが輪散花序と呼ばれるヤツらしい。まるで意味がわからんぞ！

日本へやってきたのは1853年のことであり、熱帯原産の観葉植物としては意外と古株である。

「ブロードソード」
ブロードソードというと肉厚の刀身を思い出す人が多いだろうが、それは刺突性を重視したレイピアとの相対比較での話
刀身の長さも70cm満たないものがブロードソードに該当する。それ以上の刀身であればまた別途の呼び方になる
ブロードソードは原始的な武装である鎖帷子時代の産物であり、甲冑の進化と共に戦場における役割を失ってゆく
サンゴバナ女史の得物は柄（ヒルト）の大きい特殊な部類。
おそらく立ち回りの都合で剣の持ち方を頻繁に変更するために幅広のヒルトにしているのだろう（一般的にはそう）
国家防衛クエで　”双剣使い”（＝両刀使い）との言及があるように彼女も短刀系花騎士と同じく二刀流である
ただし、日本では二刀流と呼ぶが西洋剣術では二刀流とは言わない。双剣と呼ぶ
刀と剣の違いもあるが根本的には、西洋剣術では双剣のサイズが大きく異なる（日本の二刀流の大多数も双剣）
有名なのが「マン・ゴーシュ」（マインゴーシュと呼ぶのはゲーム脳）。マンゴーシュは広めの柄で相手の剣戟を捌くことを主眼にして使われるが、レイピアなどとセットで用いる。（ソードブレイカーは用途をもっと先鋭化されたもの）
つまり、西洋剣術でもバックラーなどの盾を用いなくなった近世以降のレイピア全盛期は、基本的に双剣である
　蛇足だが、サンゴバナ女史の気質から言及しておくが、西洋剣には鞘がないものが多く（日本刀があまりにも鞘に関して発展しすぎている）刀身ムキ出しでお手入れもクソもないことが多い。そもそも西洋剣術は斬撃を主体としないことから研磨などの重要性はないが、最低限のお手入れはかかせない
そのお手入れもせいぜい”サビ落とし”だが、最後に羊毛（最近では和紙）でぬぐって終了である。

武器解説おじさんの解説履歴

お勧め解説：チェリーセージ・スズランノキ・ススキ
（サンゴバナの項目を利用させていただくことにご理解いただけると幸いです）
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