クリスマスローズ のバックアップ(No.31)

※花が下を向いていますが、そういう特徴です。（撮影者）

ヨーロッパアルプスの東端、スロベニアやイタリアの高山から林の中、ドイツ・オーストリアなどに原種が自生する、白色一重が代表的な花。
イギリスやドイツでは12月のクリスマスの頃から、真っ白で清純な花を咲かせるので、「クリスマスに咲くバラ」、そして「クリスマスローズ」と呼ばれるようになったとも伝えられている。
（「ローズ」とついていてもバラとは関係ないのであしからず。）

なお、本来、クリスマスローズとは、この「クリスマスの頃に開花するヘレボルス・ニゲル（種の名称：Helleborus niger）」を指すが、
日本の園芸市場では「レンテンローズ」と呼ばれるヘレボルス・オリエンタリス（Helleborus orientalis、ハルザキクリスマスローズとも）なども「クリスマスローズ」の名称で出回っている。

20世紀後半にかけて、品種改良が主にイギリスで行われ、白やピンクがかったもの、濃い紫や緑の花、無茎種・中間種・有茎種・八重咲きに、それらが交雑した種など数多くの交配種がある。
ヘレボルス属の多くの品種は、クリスマスのころではなく春に開花する。
（ウィンターローズ所属でなくブロッサムヒルなのはこの辺りが関係しているのかもしれない）

古代ヨーロッパでは、この花の香りは病人から悪臭を除くと信じられ、ギリシアでは狂人を正気に戻すといわれてた。花言葉の「私の不安をやわらげて」「慰め」もこれに由来するようだ。
また、花言葉の「中傷」は根に毒があることにちなむ。

＜キリストとクリスマスローズの伝説＞
その昔、イエス・キリストが誕生したときに、羊飼いたちと一緒にマデロンという少女が祝福に駆けつけました。
贈り物に囲まれた赤ん坊のキリストを見て、貧しかったマデロンは自分には何も贈るものがないと泣きました。
すると天使が舞い降り、地面に触れると、そこにクリスマスローズが現れたのです。マデロンはそれを摘んでキリストに捧げたそうです。

イエス・キリストは、紀元前にユダヤ地方のベツレヘムで生を受けたとされている。
この地方にはヘレボルスの原種ニゲルは自生していないので、この聖母マリア伝説にあるクリスマスローズの物語は、キリスト教がヨーロッパローマに伝わった後、キリスト教国の園芸家達によって作られた宗教上の創作ではないか、とも考えられる。

清純で清楚なクリスマスローズの花は、日本でもガーデンハイブリットなどと共に、咲く花の少ない冬の園芸分野では無くてはならない植物となり、多くの愛好家に楽しまれてきた。

ただしその成長はわりと遅く、園芸店などで見かける開花株は、発芽から大体3年以上のものが多く、比較的高価なものが多い。

高めの値段に最初は躊躇するかもしれないが、
成長する冬によく日に当てること、夏の暑さや過湿・過乾燥対策さえすれば結構頑丈な草花。
高山に自生するチベタヌス等一部を除いた原種、及び交配種。
言い換えればほどんどの種類が実は育てやすい。

オススメの置き場所・植え場所は大きめの落葉樹の下。
夏の日差しを遮り、冬には日光を当てる環境を作り出してくれるので、どんどん種で増える。
とは言っても、そう都合よく落葉樹が植わっているわけではないのが現実。交配種であれば夏場に遮光が出来なくとも午前中の日光くらいなら水を切らさずに通風よく管理することで普通に越せてしまう。

まずはホームセンターで売られているような数百円程の株でもいい。
それを2～3年育てれば大きくなって綺麗な花を咲かせてくれるだろう。
最初は手が出しにくいと感じるかもしれないが、ぜひ団長の皆様も挑戦して欲しい。

解説１「キャンディケイン」
　クリスマス前後に頻繁に見る紅白杖（菓子である）。　
？の形状であることから　”羊飼いの杖”を原型としていると見られているが、諸説あって、由来などが不明。
もちろん本来はキャンディ（菓子）であって兵装ではない。
キャンディケイン使用者は他に、アイビーも該当。
　ちなみに、雪玉を連続射出する兵器？が実際に存在することはあまり知られていない。
技術者マーク・ロベール氏が開発した、お遊び的なスノーボールマシンガンは、ネット上で評判になったが、
日本のスキー場で、人工雪の散布に使われている装置の原型が、行軍の抑止目的で雪玉を効率よく散布する兵器として使われている。
　残念ながら書籍などの紹介がないので不明瞭な部分が多いが、第二次世界大戦のフィンランドで用いられていたことは確認できている模様。
極寒地域の城塞攻防戦で、石の代替物として投石ではなく、投雪玉が使われた事例もあることはある。
しかし、その装置・器械の構造などは仔細は不明。
雪玉に適度に加水して、硬い氷球にするので、武器の分類としては鈍器。物資欠乏状況で使いやすい雪玉の用途は、実は石よりも優れているのかもしれない。