-ベルガモットバレー 都市郊外 渓谷地帯-
押せども押せども、終わることのない害虫侵攻。
長引く戦いは各国花騎士たちを疲労させる一方で、
少しずつ、新たな味方の増援を呼び始めてもいた。
ヤマブキ
「ちぇ……面倒なことになってるな。
久しぶりに地元に戻ってきたと思ったら、
厄介な任務をおっ被せられてやんの……」
コスモス
「はぁ……やっぱり美人だなぁ、ヤマブキさん。
あんなに綺麗な花騎士なら、
どんな団長でもイチコロに違いないわ」
コスモス
「きっと毎晩、執務室では
あんなことやこんなことが繰り広げられて……」
チョコレートコスモス
「ちょ、ちょっと!
そういう妄想はよくないよ、コスモスちゃん!」
コスモス
「そういう妄想……って、どういうの?」
チョコレートコスモス
「へっ!?」
コスモス
「私……あんなこと、とか、
そんなこと、としか言ってないんだけど」
チョコレートコスモス
「えと、あの……そ、そういうのっていうのはぁ……」
コスモス
「そういうのっていうのはぁ……もしかして」
コスモス
「ごにょごにょごにょごにょ……?」
チョコレートコスモス
「え? え?? え???
あの、ちがくて……私、別に、
そ、そんなことを考えてたわけじゃ……!」
コスモス
「なんだ、違うの?」
コスモス
「じゃあ……ゴニョゴニョゴニョゴニョ?」
チョコレートコスモス
「ち、ちが……! っていうか、
なんか、さっきよりすごいことに……!」
チョコレートコスモス
「……ふわっ」
コスモス
「あはは。ウブだなぁ、チョコちゃんは」
ヤマブキ
「なんだ、負傷者か?
……面倒だけど、一応安全なところまで運んどいてやるか」
コスモス
「……あぁ、チョコちゃん。
ヤマブキさんとどこ行こうというの?
どこへ行って、二人で一体何をしようというの……?」
ヤマブキ
「……お前も、ちょっと診てもらった方がいいか?」
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