モミノキ のバックアップ(No.96)

　
待機時にも軽やかな動きを見せる２人(？)のクッキー

ジンジャークッキーとは、ヨーロッパ各地に存在する伝統的な菓子であり、その名のとおり生姜を入れたクッキーのことである。
また、その中でも人型に焼いたクッキーをジンジャーブレッドマンと呼ぶことがあるが、
生姜が入っていない、単に人型に焼いたクッキーを指してジンジャークッキーと呼ぶ場合もある。

元々クリスマスツリーと関連性のあるものでは一切無かったが、祈りをささげるための捧げものとして、
伝統的な菓子であるジンジャークッキーが多くの人々に使用されて以降、クリスマスツリーの装飾として定番化していった、という話である。

ちなみに、何故人型に焼くのか、という事には諸説あり、「生姜を病気予防の為に食べるように広めたヘンリー8世への敬意を表して」という説や、
「単にクッキーで人や物を象るという遊びから広まった」「貧しい人々がご馳走や人を象って、手の届かない豪華な食事の雰囲気を楽しんでいた」という説などがある。

O Tannenbaum, o Tannenbaum,
Wie treu sind deine Blätter!
Du grünst nicht nur zur Sommerzeit,
Nein auch im Winter wenn es schneit.
O Tannenbaum, o Tannenbaum,
Wie treu sind deine Blätter!

マツ科モミ属の常緑針葉樹で、ヒノキ、イチョウに次ぐ３人目の裸子植物花騎士である。

モミ属は北半球の寒冷な地域に広く分布するため大変種類が多く、種ごとの分布の差異がよく森林学や植物地理学の研究対象にされる。
クリスマスツリーによく使われるのはヨーロッパモミという種である。
日本では雪の多い寒冷地にオオシラビソが、雪の少ない寒冷地にシラビソが、温暖地にモミが分布することで知られる。
日本における分布の南限は屋久島で、台湾の高山帯にもモミ属のニイタカトドマツが分布する。
一般人から見ればどれも同じ木で、よくモミ類と一括りにされている。

また、モミは乾燥に強いため山の尾根筋によく生えている。
広葉樹の多い温暖地では、尾根筋にモミがひときわ背の高い針葉樹として生えていることが多く、よく目立つ。
特に、東京近郊の高尾山では個体数が多いことで知られる。
モミノキのたわわなおっぱいに魅了された団長さんは是非訪ねてみては？

モミノキの利用で一番有名なのはクリスマスツリーで、おもに幼木が用いられる。
ちなみに、クリスマスツリーはキリストとは全く無関係である。
クリスマスツリーの原型は、北欧に住んでいた古代ゲルマン民族の冬至の祭で使われていた樫の木で、冬でも葉を枯らさずにいる樫は生命の象徴とされていた。
ゲルマン民族がキリスト教に改宗してもこの風習は根強く残り、樫をモミに変えることでキリスト教化された。
キリスト教ではモミの木は横から見ると三角形で「三位一体」を表し、父なる神が頂点で、子と精霊が底辺の両端に位置するとされる。
また、1419年にドイツのフライブルクで、パン職人の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾ったのが、クリスマスツリーに装飾を施した最初の例といわれている。
欧米では生木のツリーが一般的で、アメリカだけで年間数千万本の生木のクリスマスツリーが流通している。
生木のクリスマスツリーのほとんどが森林ではなく農地で生産されているので、森林破壊と指摘されることは少ないが、
クリスマス後に一度に大量に発生するツリーのゴミのほうが環境問題視されることがある。
材木としてのモミは、腐りやすいという特性から建材に使われることは少ないが、日本では色が白く清潔感を与えるので卒塔婆や棺桶によく用いられている。
一部では御神木としても扱われており、「木落とし」で有名な諏訪大社の御柱祭で使用されているのもモミである。

ちなみに、冒頭にあるクリスマスソングで有名な「もみの木」の歌詞には10種類以上の日本語訳が存在する。
また、メロディーは同じだが歌詞が物騒な「赤旗の歌」というプロパガンダソングも存在する。さらにその歌の替え歌である「焼酎の歌」という曲も存在する。