アデニウム

• 再行動と吸収スキルの相性
  再行動と吸収の組み合わせによるメリットは、どちらか1回の行動でスキルが発動すれば回復できるので、
  スキル発動率がやや低くてもごまかしが効き、2回とも発動すればかなりの回復量になることにある。
  再行動は確率に依存するものの長期的にはスキルの発動機会が多くなるので、
  2発でやられてしまうような極端に攻撃力の高い相手でもない限り立て直しがしやすい。
  アデニウムの場合スキルが発動できなくても自動回復によって一撃でやられるHPから回復することもあり得るので、
  確率に依存するが回復の機会が多いので結果的に安定するという状況になりやすい。

• 吸収スキルの回復量
  吸収スキルの回復量は一部のダメージを上昇させるアビリティの影響を受けない。
  このためヤマブキのHP残量でのダメージ上昇は残りHPに関係なく回復量に影響を与えないが、
  再行動はスキルの発動機会を増やすので回復量を増やすことができる。
  どちらも50%のダメージ上昇と50%の確率でもう一度攻撃するという点で期待値的に大きな差はないが、
  回復量という点では大きな差があることになる。

Desert Rose that dances, in heat of the sky,
I must pattern my life about you;
You can make the most when the waters run dry,
Look into the well deep inside you.

アデニウム(Adenium)はキョウチクトウ科アデニウム属の総称である。

アフリカ大陸東部からアラビア半島にかけて、高温で痩せた土地に自生する。
　多肉植物のうちでも塊根植物（コーデックスプランツ）と呼ばれるジャンルでは比較的普及している植物であり、
多肉専門店のみならず、ホームセンターやダイソーなででも時折見かけることができる。
塊根と呼ばれるだけあって、水を溜め込んでぽってりと徳利あるいは瓶状に太った幹から多くの枝葉を伸ばし、「砂漠の薔薇」の異名に恥じない見事な花を咲かせる。
原産地では、大きいものでは樹高4mにも達するという。世界遺産ソコトラ島に群生するアデニウムは必見である。
　塊根部分の不思議な造形と豪華な花が同時に楽しめるだけでなく、珍妙な塊根の上に美しい花が咲いているというギャップそのものにも大きな魅力があり、
一粒で何度もおいしいお得な植物である。メリハリの利いたグラマラスなボディラインとピンクの大輪の花は、まさに英雄の風格。子どもたちのヒーローなのも納得である。

アデニウムはディプラデニア達と同じキョウチクトウ科だけあり、樹液にはアルカロイド、ウアバインまたは強心配糖体という強い毒を持つ。
この毒は、アフリカタテガミネズミが外敵から身を守るために脇腹の針のような毛に塗りつけたり、アフリカの部族の間で槍の先につける毒として長年愛用されてきた。
服用すると吸器系の機能を麻痺するため、子供やペットなどがいる場合はくれぐれもペロペロしないように注意が必要である。
剪定などで皮膚に付いた場合、擦らず速やかに水で洗い流そう。

• 品種について
  　アデニウム属には、「砂漠のバラ」の異名を持つアデニウム・オベスム（A. obesum）、アラビア半島原産のアデニウム・アラビカム（A. arabicum）、
  そして異世界のような奇観で注目を集めたソコトラ島の固有種アデニウム・ソコトラナム（A. socotranum）を代表として、
  他にもいくつかの小種があるが、各種の差異は小さく、実際はすべてA. obesmの亜種や産地違いに過ぎないのではないかという意見も高まっている。
  　品種を素人が見分けることは困難を極める。
  　一応、オベスムは塊根が丸くボール状に、アラビカムは末広がりの山形に、ソコトラナムは背の低い円柱状に育ちやすいと言われるが、
  あくまでそういう傾向があるという通説であって、アデニウムは先に述べたように種ごとの差異が小さい植物であることに加え、
  極めて個体差が大きく、生育環境によっても形が変化しやすい。さらに市場に流通しているアデニウムは園芸用に交配されたものであることも多いため、
  タグのついた輸入物の現地株でもないかぎり、はっきりとどの種であると特定することは難しい。
  ちなみに、タイはアデニウムの生産が盛んで、多種多様な園芸品種が作り出されているのだが、
  やみくもに交配させた結果、元の種が辿れない状態になっており、タイ産の園芸用アデニウムはタイ・ソコトラナムという通称で一括りにされて流通している。
  ソコトラ島の本物のソコトラナムとは別物なので注意されたし（ソコトラ島固有種は島外への持ち出しが厳しく制限されており、市場には滅多に出回らない）。
  しかしそのぶん、花については、白、ピンク、赤、黒に二重、八重と多種多様な園芸品種が作出されており、原種にはない魅力がある。
  タイ・ソコトラナムだからダメということは決してない。

• 育て方について
  　観賞用として非常に魅力的なアデニウムだが、意外と気難しい植物である。
  砂漠地帯原産だけあって、高温や直射日光にはめっぽう強い反面、低温に非常に弱い。
  一般的には5℃を割り込むと枯れてしまうと言われるが、個体によっては10℃近辺でも枯れてしまうことがありうる。
  日本の気候だと、加温していなければ、11月あたりを回ると徐々に葉を落とし始め、休眠状態に入ってしまうことが多いようである。
  　また、乾燥に強く、逆に多湿には弱いと言われており、実際に水のやりすぎで根腐れ・幹腐れさせてしまったという声はよく聞かれる。
  原則としては、水はけのよい用土（サボテン用土、日向土、ベラボンなどの組み合わせがよく使われる）を用いて、乾かし気味に育てるのがよいとされる。
  特に、気温が上がり切っていない春や、吸水力が落ちてくる秋口の水のやりすぎには要注意である。
  また、冬に入り落葉して休眠状態に入ってしまったら、思い切って断水し、一切水を与えないのが鉄則とされる。
  　反面、他の多肉植物と違って葉や花をつけるために、生育期である夏には水と肥料をよく欲し、普通の観葉植物並みに必要とするという声もある。
  実際、高温下で水切れを起こすと、すぐに幹がしぼみ、葉が黄変してくる。
  水やりのタイミングについては、気温や日当たり、用土や鉢の種類によってまちまちであり、これという手法は確立していない。
  　アデニウムは健康であれば、幹が水を吸ってパンパンに膨れ上がっているものであり、そうでなければどこかしら不調である。
  水が吸えていなければ、幹が痩せて柔らかくなってくるが、それが水不足によるものなのか、根が弱ってきていて吸水力が衰えているかで、
  対処法が180度変わってくる難儀な植物なのである。
  　原産地と環境が違いすぎるため、日本での普及率はまだまだで、育て方が確立しているとはいえない。
  ちょっとした環境の変化やストレスにも弱く、植え替えのあとしばらく調子を崩すこともよくある。
  むやみやたらといじくり回すと、却って悪い結果になりかねない。
  自分のアデニウムをしっかり観察し、幹の状態を触りながら調整していくことが重要である。