カウスリップ のバックアップ(No.26)

庭園A

庭園B

そんな夜にはうしのちち　自然の恵みさ

カウスリップ(学名:Primula veris)とはサクラソウ科サクラソウ属の多年草で、プリムラの一種。
和名はキバナクリンザクラ(黄花九輪桜)。サクラソウの仲間で多輪咲きをすることから名付けられた。
名前にカウ(牛)とあるだけに、原産地の地中海沿岸等では牧草地に生えている事が多い。
4月から5月にかけて鮮やかな黄色の花を咲かせ、本格的な春の訪れを告げてくれる。

イギリスにはこの花の蜜に酵母菌を加えて作る「カウスリップワイン」なる酒がある。
花自体もプリムラと同じ様にエディブルフラワー(食用花)として有名。
また、葉には痰切りの薬効があるため古くから民間療法で使われている。

…ちなみにカウスリップ(Cowslip)という言葉は牛の唇…ではなく、アングロサクソン語の"cu-sloppe"を語源とする。
意味？牛糞ですね、はい。
糞と尿と屁とかいう凄まじい名前故に別名で実装された子や何か悪口っぽいので読み方を変えた名前で実装された子がいる中、
あえてド直球で実装するのは語源が古英語と分かり辛いからだろうか？
また、見た目も名前も似ている花にオックスリップ(oxlip, P. elatior)というものがある。

原産地では身近な花だけあって別名も多く、key flower, key of heaven, Our Ledy's K.keys, St. Peter's keys, herb Peter, password,
paigle, peggle, fairy cups, petty mulleins, crewel, buckles, palsywort, plumrocks, tittypinesなどなど。
「鍵」に由来する名前が多いのは、房状にまとまった花が鍵束を連想させることが由来。こちらはスキル名に反映されているものと思われる。
イエス・キリストより天国の鍵を預かった使徒ペトロが、鍵を落としたところに咲いた花がカウスリップという伝説がある。
北欧神話では、カウスリップは女神フレイヤの住まう宮殿、フォールクヴァングにある広間、セスルームニルへと繋がる魔法の鍵ともされる。

このような伝説の数々からか、カウスリップは薬効だけでなく魔術的な意味を持つハーブでもあり、
若さと美しさをもたらすとか、財宝の隠し場所に導いてくれるとか、魔女や妖精の呪いから守ってくれるなどと信じられていた。
アイルランドでは、「ベルタン祭（ケルト文化における五月祭）の前夜に牛の乳房にカウスリップの汁を塗っておくと、魔女に牛乳を奪われなくなる」というおまじないがある。
塗らなきゃ（使命感）

何かと牛と縁の深い花な為、花騎士のカウスリップも胸が大きく牛乳好きなのかもしれない。