クランベリー のバックアップ(No.16)

クランベリーはツツジ科スノキ属のつる性の常緑低木またはその果樹の総称。
日本にも自生しているものではツルコケモモ(蔓苔桃、Vaccinium oxycoccos)がある。

英名の由来は鶴(crane)+ベリー(berry)からで、蕾の状態が周りの茎や萼の形状も合わせて鶴の首のように見えたため、鶴の好物だったためなど諸説ある。
他にも地域によってモスベリー(苔のベリー)やベアベリー(熊が好むため)など○○ベリーという呼称が存在する。

時々お菓子やドライフルーツで見かけるアレ。
アメリカの原住民が食用・医薬・染料として使用していた果物。
アメリカではブルーベリーやコンコードグレープと共に北米三大フルーツのひとつに数えられる。
そのままでも食べられるが、酸味が強が強いため生食よりもジャムやケーキなどのお菓子や果実酒、料理のソースとして好まれる。
ただし、一口に「クランベリー」といってもその品種は400種近くあり、その多くを鑑賞用の品種が占める。
食べられないことは無いのだろうが、当然ながら味は食用品種の方が良いだろう。

プロアントシアニジンやフラボノイド、ビタミンEなどの栄養素を多く含むクランベリーは高い抗酸化力を持ち、
むくみ解消や肌荒れ・しわの改善、美白効果、シミの抑制などの美容効果や解熱・消毒・解毒・下痢止め…など様々な効果がある薬として
万能薬に近い認識で100年以上使用され続けてきた。
大航海時代（15～16世紀頃）にはヨーロッパからアメリカを目指した船乗りが壊血病予防のためにクランベリーを食べていたそうな。

大量に栽培する場合の実の収穫方法が独特で、クランベリーを植えた畑を完全に水没させて木を揺することで果実を水に浮かせて収穫する。
これは上の枝ごと取ると翌年の実の元になる新芽も摘むことになってしまい良くないことと、クランベリーの実に空洞があり水に浮くという性質からできた手法。
水面いっぱいにクランベリーの実が浮く様子は非常にインパクトがあり、動画や画像が「クランベリー 収穫」などで検索すれば出てくる。
また全体を水に沈めることで冷害を防ぐこともできるため、秋に収穫した後は翌年の春まで水没させたままにする。