カカオ のバックアップ(No.3)

界・門・(分類) 植物界 被子植物(門) 真正双子葉類 バラ類 Plantae Angiosperms Eudicots Rosids
科・目・属　アオイ目アオイ科カカオ属 Malvales Malvaceae Theobroma

別名　カカオノキ、ココアノキ　原産地　熱帯地域(中央アメリカ～南アメリカ）

学名【Theobroma】は　ギリシャ語での“神 (theos)”の“食べ物 (broma)”から
と言われている。

分類上の“真正双子葉類”“バラ類”は非公式での名称として使われている。(クロンキスト体系での名称が使われた)

“真正双子葉類”は、2枚の初期葉もしくは子葉をもつ植物の中から、単子葉類が分岐する前に分岐した古いグループを除いたものを指し、その系統群(クレード)の中に“バラ類”と言う名称が登場する。

ちなみに、アオイ目に近い分類での目としてはアブラナ目がある。

樹木の類に近く、樹高としては４.５～１０メートル。

カカオの生育には、規則的な降雨・排水のよい土壌・湿潤な気候が必要になる。

標高約300メートル程度の丘陵地に自生している。
樹齢4年程度で開花し、直径3センチメートル程度の白い(品種によっては、赤～黄色味)幹生花（かんせいか）を房状に着ける。結実率は1％未満。

※よく誤解されているが、カリフラワーは、幹生花とは別物である。

花期は原産地では周年、栽培地では気温によるが、日本では5月以降に開花している事が多い。

幹生果(カカオの幹生果はカカオポッドと呼ばれている。）の中に20から60個ほどの種子が入っており、これがチョコレートの原材料として有名なカカオ豆 (cacao beans)である。
主に有名な栽培品種として

• フォラステロ種　原産が南米アマゾン川、オリノコ川源流地域。西アフリカと東南アジアで多く生産されている。
  成長が早く耐病性に優れるなど栽培しやすい事から主流の品種になっている。
  特徴としては、幹生果は黄色、苦味が強い。
• クリオロ種　メキシコからベネズエラにかけて分布し、古代から利用され僅かに生産されてたが(フレーバービーンズ)、
  病害虫に弱く大規模栽培に不向きなことから、19世紀半ばにほとんど壊滅したとされている。
  幹生果は赤や黄色で、苦味が少ない。
• トリニタリオ種　フォラステロ種とクリオロ種を交配したハイブリッド種であり、
  トリニダード島で育種に成功したことから、この品種名が命名された。
  ベネズエラ、トリニダード・トバゴなど中南米で栽培されている。
  栽培が容易で品質も優れる。

が挙げられる。

カカオという名前は、ミヘ・ソケ語族の語彙で、もとは「カカワ」と発音されていた。

カカオの原産地であるメソアメリカで　紀元前1900年ころから利用されており、オルメカ文明の時代から栽培食物とされていた。
当時は飲料としてよく用いられ、貴重品だった為、通貨としても用いられた。

なお、カカオ豆の皮に灰などを詰めた贋物も存在したのは言うまでもない。

団長さんたちも気付いてると思うが、カカオ自体は　凄く苦い。
(某有名なチョコレートが不味いと言われているが、多くは　カカオ独特の苦味が原因。)

カカオ含有率　９５％のチョコレートの場合、
単体では食べないでください。　と注意書きが書かれるレベルの苦さである。

チョコレートが甘い　＝　原料のカカオも甘い　と言う思い込みが生んだ悲劇である。