ウサギゴケ

生まれた場所は汚く、保護してくれる大人も居ないストリートチルドレンとして生きて来た。
その生活環境たるや、この幼さにして「起きてる時には辛く苦しい事しか無く、夢にしか幸せは無い」と思わせる程で、ある意味害虫以上に恐ろしい話である。
同じ境遇の年上の女性たちが、生きるために男性に身体を売ってわずかの日銭を得ているのも目撃しており、
ウサギゴケ自身も生まれ持った世界花の加護による戦闘力を、強盗という手段に訴えて生き延びるしかなかった。
そんな中でも、とある親切な花騎士と出会えた事で、起きてる時にも幸せは有るのだと教えてもらえた。
その後、この花騎士に言われた「何かあったら騎士学校を頼れ」の通り騎士学校へと進んだ。

【パーティメンバーがそれぞれ1回ダメージを無効】と【回避】を同時に持つ初の花騎士。受けに必要な2つのアビリティを単独で賄える。

10/19の調整で新たに【敵全体が15%の確率で攻撃をミスするようになる】アビリティ(命中率デバフ)を獲得した。
これにより受け性能をより高めることになり、他の花騎士の編成の自由度を拡張してくれる。

どんなパーティであっても全体1回ダメージ無効化と命中率デバフで被ダメージを減らせ・更に回避盾にもなれるので、高火力かつ先制や高耐久でどうしても攻撃を受けるのを凌ぎたいという時に挑発を付けたウサギゴケを組み込むだけで防御面を大きく改善できる。
また命中率デバフPTではコンセプトに合致する回避・命中率デバフに加えて全体1回ダメージ無効化で回避やMissが発動しなかった時の保険を掛けられるので命中率デバフPTとの相性は良好。
いつ敵の先制が飛んでくるか分からないミズウォルム決戦の周回などでは、味方の消耗を抑制するのに貢献してくれる。

その一方、攻撃関連のアビリティは25％の攻撃力バフとスキル発動率1.2倍のみと、火力に関しては力不足。あくまで防御を固める為の花騎士と考えておきたい。
また命中率バフは回避と命中率デバフの両方の効果を減らすので命中率バフを持つ害虫はとても苦手としている事にも注意。
(回避率と命中率デバフは別々に計算されており、「回避率を命中率バフ分だけ減らした上で命中率デバフを命中率バフ分減らす」のが命中率バフである為)

2020/10/19 第1アビリティのパーティメンバーの攻撃力が22%→25%に上昇し、開花後の第3アビリティと統合された。
2020/10/19 第3アビリティに「敵全体が15%の確率で攻撃をミスするようになる」が新規追加された。

ウサギゴケ(Utricularia sandersonii)は南アフリカ原産の固有種で、高度210m～1200mの垂直な岩面や湿地の貼り付いて生えている苔
…ではなく生え方が苔のように見える、タヌキモ科タヌキモ属の多年性食虫植物。

タヌキモ属にはウサギゴケやミミカキグサなどの岩地や湿地に生えるものと、タヌキモなどの水中に生えるものの2系統があり、ウサギゴケは前者のタイプとなる。
1865年にイギリスの植物学者ダニエル・オリバーによって初めて報告された。
　
和名のウサギゴケはそのまま兎苔であり、花の形がうさ耳を付けてるように見える事が由来。
ウーちゃんのシルエットは元花の形状に非常に近く、特に庭園AのポンチョにくるまっているSDはほぼそのままの再現度。
花茎を伸ばした先端に咲く花は小柄で色合いも淡く、並んで咲く姿はウサギの群れが宙に浮いているようで非常にメルヘン。
ちなみにイラストに人参型の謎生物が居るが、植物のウサギゴケは人参とは一切関係性が無い。兎のイメージから描かれているものだと思われる。
　
食虫植物としては珍しく葉ではなく地下茎に虫を捕らえるための器官が付いており、この器官でエニシダミジンコやプランクトンを捕食する。
この器官は地中にある上に、ウサギゴケ自体も非常に小さいため捕食する様子を見るのは難しい。
※この虫を吸い込む袋状の器官を捕虫嚢と呼び、タヌキモ属は基本的にこれを使って虫を捕食する。
ウサギゴケと近い仲間で生物のような形状をしているものとしてはクリオネミミカキグサがあり、
こちらは花の形がクリオネのように見えることに由来する。
　
園芸をする場合は意外にも寒い日本でもほぼ一年中花を咲かせることができる。
強靭で驚異的な繁殖速度を持っており、耐性温度は5度～30度と幅広く、環境が合えば1年で株が5倍にもなるとされ、葉1枚でも土に植えれば再生する。
反面その繁殖力からニュージーランドでは侵略種に指定されている。取り扱いには一応気を付けよう。流石に本職程では無いが。