西へ進め | | 北へ進め |
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――ブロッサムヒル 騎士団学校―― | | ――ブロッサムヒル 騎士団学校―― |
異常発生を続ける害虫の大討伐作戦に呼ばれた騎士団。 与えられた任務は、二人の花騎士とともに 遊撃部隊として行動し、各国の花騎士たちに加勢することだった。 | | 異常発生を続ける害虫の大討伐作戦に呼ばれた騎士団。 与えられた任務は、二人の花騎士とともに 遊撃部隊として行動し、各国の花騎士たちに加勢することだった。 |
カタバミ | 「キミが団長? 私はカタバミだ! 仲良くやろうな、よろしくー!」 | | カラー | 「はじめまして、団長様。 私はカラーっていうの。よろしくね」 |
ダリア | 「アカシア隊のダリアよ。 短いお付き合いでしょうけど、どうぞよろしく」 | | イオノシジウム | 「あたしはイオノシジウムよ。 よろしくね、団長さん」 |
カタバミ | 「花騎士がこれだけ一気に戦うっていうのは、 なんだかよくわかんないけど、すごそうだな!」 | | カラー | 「こんな大規模な作戦、初めてで戸惑っている花騎士も たくさんいるかと思いますが……」 |
カタバミ | 「うおー、カラダがうずうずしてきたぞー!」 | | カラー | 「そんな子たちをしっかり導いていけるよう、 微力ながら、私たちもお手伝いさせていただきますね」 |
ダリア | 「国家同士の連携、ね……。 そううまく行くかしら」 | | イオノシジウム | 「色んな国に行けるなんて、すっごく楽しみ。 テンション上がってきたわ!」 |
カタバミ | 「……? ダリア、どうかしたのか?」 | | イオノシジウム | 「……害虫がいなかったら最高なんだけど」 |
ダリア | 「いいえ、別になんでも」 | | カラー | 「ふふ、確かに。 任務をきちんと果たしたあとなら、物見遊山も一興でしょうか」 |
ダリア | 「最初はリリィウッド方面に向かうみたいね。 アカシア隊の任務で護衛には慣れているけれど、 あんまり遅い子は置いて行っちゃうわよ?」 | | カラー | 「さて、まずはウィンターローズを目指すみたいです。 このあたりはまだ比較的安全ですが、気を引き締めて参りましょう」 |
カタバミ | 「作戦といえば、今回なんかややこしいんだよなー」 | | イオノシジウム | 「あっ! そうそう、忘れるところだった」 |
カタバミ | 「いつもは自由に戦わせてくれるのに、 相手していいやつとダメなやつがいるみたいなんだ」 | | イオノシジウム | 「いつもはみんな自由に戦っていると思うけど、 今回は敵の数が多いから、効率よく倒すために役割分担するみたい」 |
カタバミ | 「あたしたちが倒すのは、 【突っつかれるのに弱い害虫】と、【魔法が苦手な害虫】だっけ……。 あたし忘れっぽいから、団長、そこんとこよろしくー!」 | | イオノシジウム | 「あたしたちが相手にするのは、 主に【斬撃と打撃に弱い害虫】なんだってさ。 そのへん得意な子がいると、色々と楽かもねー」 |
共生のリリィウッド | | 雪原のワルツ |
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――リリィウッド 都市中央部 作戦拠点―― | | ――ウィンターローズ 中央雪原地帯 作戦拠点―― |
ヤグルマギク | 「お待ちしておりました、遊撃部隊の皆さん。 早速ですが、作戦内容の説明に入りますね」 | | ノヴァーリス | 「お待ちしておりましたわ、遊撃部隊のみなさん。 ウィンターローズの女王として、ご協力に深く感謝いたします」 |
カタバミ | 「お願いしまーっす!」 | | ノヴァーリス | 「国同士が手を取り合い、協力して害虫と戦う……。 あぁ。まさに、愛がなせる絆の奇跡!」 |
ヤグルマギク | 「まず、現状の確認ですが……。 現在、スプリングガーデン各地で害虫が異常発生しています。 これはまだ、各地の花騎士たちで対応できていますが……」 | | ノヴァーリス | 「……またひとつ、素晴らしい詩を思いつきそうですわ」 |
ヤグルマギク | 「害虫たちの支配下にある西の荒野。 今、あちらの勢力に攻め込まれては非常に厳しい状況となるでしょう」 | | イオノシジウム | 「やっほー、雪だー!」 |
ヤグルマギク | 「そこで、西の荒野に隣接するリリィウッドとベルガモットバレー。 この二国が協力し合い、先手を打って敵勢力を壊滅させます。 言うなれば、挟撃作戦というわけですね」 | | カラー | 「雪だわー! 白くて、冷たくて……うっ」 |
カタバミ | 「きょうげき……って、なんだ?」 | | カラー | 「あ、甘くはないのね……」 |
ダリア | 「要は挟み撃ちってこと」 | | イオノシジウム | 「あはは。そりゃそうだよー。 ま、あたしも小さいころは同じことしてたけど」 |
ヤグルマギク | 「遊撃部隊のみなさんには、まず、荒野に出るまでのルートを確保してもらいます。 そこで一度、ベルガモットバレーからの連絡を待ちましょう」 | | カラー | 「イオノシジウムさんは、雪国育ち?」 |
カタバミ | 「はー……なんだか、大変そうだなー」 | | イオノシジウム | 「うんうん。そうだよー。 今はバナナオーシャンに所属してるけど、 もともとの出身はここなのよねー。いやー、懐かしいわぁ」 |
ダリア | 「挟撃作戦、か……うまくいくのかしら。 アカシア隊くらい、きちんと統率がとれていれば心配いらないんだけど」 | | カラー | 「頼りにしているわ」 |
カタバミ | 「アカシア隊って、ダリアの騎士団?」 | | イオノシジウム | 「まっかせて! 暑いところは苦手だけど、ここなら本領発揮できるから!」 |
ダリア | 「騎士団……とは少し違うわ。 主に花の蜜を輸送するのがお仕事の部隊ね。 あそこは私にとって特別な居場所で……」 | | | |
ダリア | 「……って、何を喋っているんだか。 ほら、そろそろ行きましょ。 ベルガモットバレー側に後れを取ったら、アカシアに笑われちゃうわ」 | | | |
滅亡の荒野 | | 風谷のノクターン |
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――リリィウッド最西端 リリィウッド国境地帯周辺―― | | ――ベルガモットバレー 都市郊外 作戦拠点―― |
ダリア | 「前線に着いちゃったけど……ベルガモットバレー側はまだみたいね」 | | ワレモコウ | 「遊撃部隊のみなさん、お疲れ様? 早速、作戦の説明をしても?」 |
ダリア | 「向こうの到着を待ちつつ、 まずは外周の敵を先に片付けちゃうみたい。 深追いはせず、行動するときもなるべく固まって……」 | | カラー | 「よろしくお願いするわ」 |
カタバミ | 「あ! あんなとこに害虫が!」 | | ワレモコウ | 「敵勢力、断じて各地で大暴れ。 これは、各地の花騎士たちで対応可能。 でも、戦力的には限界ぎりぎり? 総力戦に限りなく近い?」 |
ダリア | 「……話、聞いてた? 深追い禁止。それと、団体行動厳守」 | | ワレモコウ | 「そこで憂慮すべきが、西の荒野。 あそこの害虫勢力が攻めこんできたら、断じてこちらは壊滅必至」 |
カタバミ | 「聞いてたよ! でも、アイツ一匹だけだし、 私一人でもさくっと倒せるって!」 | | ワレモコウ | 「だから……ベルガモットバレーと、リリィウッド。 地理的に隣接しているこの二国で連携を取り、先手を打って挟み撃ち。 そうすれば、壊滅必至は断じて敵側……間違いなし?」 |
ダリア | 「……っ! 危ない、ばかっ!」 | | イオノシジウム | 「おー! いいじゃない、いいじゃない。 いかにも攻めって感じよね。燃えてきたーっ!」 |
カタバミ | 「おわぁっ!?」 | | ワレモコウ | 「……イオノシジウム、見かけによらず意外と大胆? 断じて、見た目と中身は一致しない?」 |
カタバミ | 「うひゃあ……なんだよこれー! お、落とし穴!?」 | | イオノシジウム | 「……っ」 |
ダリア | 「自然にできた大地の裂け目よ」 | | ワレモコウ | 「作戦の高評価は、素直に嬉しいかも?」 |
ダリア | 「普通の国と違って、この荒野は世界花の恩恵が十分に行き届いていない。 だから、隊から離れて行動しちゃダメなのよ」 | | イオノシジウム | 「……見た目と中身、か」 |
カタバミ | 「そ、そっか……ちょっと突っ走りすぎたかな、あはは」 | | カラー | 「イオノシジウムさん?」 |
カタバミ | 「助けてくれてありがとうな、ダリア!」 | | イオノシジウム | 「……ううん、なんでもないわ。さ、気合入れていきましょ」 |
ダリア | 「……っ。別に、助けたとかそういうのじゃ……」 | | | |
カタバミ | 「……? なー、団長。 私、何か変なこと言ったか?」 | | | |
段丘のベルガモットバレー | | 荒野のカプリチオ |
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――ベルガモットバレー 都市郊外 南部戦線―― | | ――西の荒野 大討伐作戦最前線―― |
カタバミ | 「うぅ……さすがに疲れてきたよぉ~! どんだけいるんだ、害虫たちは!」 | | カラー | 「ふぅ……さすがに、数が多いわね。 戦線を保てているだけ、喜ばしいことなのかしら?」 |
ダリア | 「これでも相手してる数は少ない方よ? ベルガモットバレー側にも遊撃部隊がいるみたいだから」 | | カラー | 「そういえば、リリィウッド側にも 優秀な遊撃部隊がいるみたいね」 |
ダリア | 「見かけによらず過激な弓兵とか、それとは対照的に とても落ち着いた様子で魔法を操る花騎士がいるって聞いたわね」 | | カラー | 「単身で敵陣に斬り込める大鎌使いの子とか、 男の子みたいに暴れまわる子とか……。 ふふっ。どんな花騎士なのか、ちょっと気になるかも」 |
カタバミ | 「なるほどー。それは助かるな! 信頼関係が大事な作戦なんだなぁ……うんうん」 | | イオノシジウム | 「……ねぇ、カラー」 |
ダリア | 「……きっと、信頼なんかじゃないわ。 都合がいいから、互いに利用し合ってるだけ」 | | カラー | 「はい、なんでしょう?」 |
カタバミ | 「ダリア?」 | | イオノシジウム | 「あたし、変かな」 |
ダリア | 「花騎士なんて信頼できない。 今は上手くいってるかもしれないけど……。 今回の作戦だって、きっとどこかでボロが出る」 | | カラー | 「……変、とは?」 |
カタバミ | 「な、なんでだよ。 なんでそういうこと言うんだよ、ダリア?」 | | イオノシジウム | 「ベルガモットバレーでさ、 あたし、言われたじゃない。 ……見かけによらず大胆で意外って」 |
ダリア | 「……私は、裏切られたから」 | | イオノシジウム | 「そういうの、昔から言われてきたんだよね。 色んな人に、見た目だけで『おとなしそう』とか、 あとは『もっとおしとやかだと思ってた』とか、さ」 |
カタバミ | 「いつ? 誰に?」 | | イオノシジウム | 「そういうの、なんていうか……あんまり好きじゃなくて」 |
ダリア | 「騎士団に、よ。昔の話だけどね」 | | カラー | 「イオノシジウムさん……」 |
ダリア | 「身に覚えのない罪だった。 単に汚れ役を押し付けられただけなんだって、 そう気づけたのはあとになってから」 | | イオノシジウム | 「……なーんてね、あははっ。やめやめ! こんなふうに萎れてたら、 それこそ見た目通りのやつになっちゃうわ」 |
ダリア | 「これ以上詳しくは思い出したくもないけど……。 まぁ、そういうことよ。 だから私は、花騎士があまり好きじゃない」 | | イオノシジウム | 「聞いてくれてありがと。 このモヤモヤは、害虫にぶつけることにするっ」 |
ダリア | 「……あぁ、もう。また変なこと話してる。 いやになるわね、ほんと」 | | イオノシジウム | 「うおりゃー!」 |
カタバミ | 「……なー、団長。団長はダリアが嫌いか?」 | | カラー | 「……そこがあなたのいいところだと思いますよ、イオノシジウムさん」 |
カタバミ | 「あたしは好きだ! いいやつだし。 だから、あんなこと言われると寂しいなぁ……」 | | カラー | 「団長様もそう思いますよね? ふふっ」 |
幻想のウィンターローズ | | 深い森のオペレッタ |
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――ウィンターローズ 雪原地帯中央部―― | | ――リリィウッド 都市周辺部 作戦拠点―― |
ダリア | 「そうよ、花騎士なんて信頼できない」 | | イオノシジウム | 「……勢い余って、リリィウッドまで来ちゃった?」 |
ダリア | 「だから騎士団を離れて、傭兵になったんじゃない」 | | カラー | 「作戦の範疇ですよ。 今まで加勢してきた国の状況を伝えるのも、 私たち遊撃部隊の役割ですから」 |
ダリア | 「アカシア隊に入ってから、すっかり忘れかけていた」 | | イオノシジウム | 「あー、そういえばそうだったっけ。 あはは、ごめんねー。 こう見えて、結構いい加減な性格だからさ」 |
ダリア | 「私は……一人でいい」 | | カラー | 「――私も昔は、変な奴だと言われたものです」 |
ロイヤルプリンセス | 「伝令、伝令! 緊急伝令! 現在、敵害虫勢力がブロッサムヒルに集中!」 | | イオノシジウム | 「えっ?」 |
ロイヤルプリンセス | 「ウィンターローズの勢力を討伐次第、 全隊足並みを揃えてブロッサムヒルへ向かいます!」 | | カラー | 「自分で地元を褒めるのもちょっと恥ずかしいけど……。 リリィウッドって、ほら、すごく素敵な国じゃありませんか。 これだけ豊かな自然を残したまま、共存できるように文化が発展している」 |
ダリア | 「ブロッサムヒル……? まずい、アカシア隊が……」 | | カラー | 「だから、ですかね。 小さい頃から、私は本を読むよりも 身体を動かすことで世界を知ろうとしてきました」 |
ダリア | 「全隊揃うまでなんて、待ってられない!」 | | カラー | 「貴族の生まれだから、 両親には少し渋い顔をされたこともあるけど……。 でも、それってきっと個性だし、他の人にはない武器でもあるはず」 |
ダリア | 「邪魔……しないでよっ!」 | | カラー | 「イオノシジウムさんも、 そう感じたことがあるのではないですか?」 |
害虫 | 「キシャアアアア!」 | | イオノシジウム | 「…………」 |
??? | 「だあああぁぁ!」 | | イオノシジウム | 「そっか、そうだよね。うん。 そこまで含めて、きっとあたしの個性なんだ」 |
ダリア | 「か、カタバミ……なんでここに?」 | | イオノシジウム | 「ありがとう、カラー。 あたしの悩みに、ちゃんと答えてくれて。 なんていうか、背中を押してもらった気分? あははっ」 |
ダリア | 「団長さんも、どうしてウィンターローズの本隊から離れて……」 | | イオノシジウム | 「――あたしもいつか、カラーみたいに誰かの力になれたら……」 |
カタバミ | 「行くんでしょ? ブロッサムヒル。 アカシア隊を守るために」 | | スイートピー | 「伝令、伝令! 緊急伝令! 現在、敵害虫勢力がブロッサムヒルに集中!」 |
ダリア | 「……私の独断よ、それは。 わがまま言って作戦を変更してまで、 あなたたちがついてくる必要はない」 | | スイートピー | 「遊撃部隊、および余力ある各国騎士団は 至急ブロッサムヒルに向かってくださーい!」 |
カタバミ | 「うーん、と……ダリアはさ、荒野で 穴に落っこちそうになったあたしを助けてくれたじゃん」 | | イオノシジウム | 「……もーっ! 空気読んでよね! 今せっかくいい感じで、いいこと言おうと思ってたのにーっ!」 |
カタバミ | 「だから、今度はあたしの番! 昔のことはよくわからないけど、 今のあたしは今のダリアの力になりたい。本当だよ」 | | カラー | 「ふふ、その意気ですよ」 |
カタバミ | 「だから団長も、 ちょっと無茶してくれたんだよな!」 | | カラー | 「さて……敵もいよいよ本腰を入れてきたみたいですね」 |
ダリア | 「カタバミ……」 | | カラー | 「苦しい戦いが続きますけれど、頑張って ブロッサムヒルまでの道を切り開きましょう!」 |
カタバミ | 「さっ、飛ばして行くよー! だいじょーぶ、みんながいればなんとかなるって!」 | | | |
カタバミ | 「ねっ、団長!」 | | | |
栄華のブロッサムヒル | | 知徳のファンファーレ |
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――ブロッサムヒル 都市中心部―― | | ――ブロッサムヒル 都市中心部―― |
ダリア | 「ひどい……都市の内部にまで、こんなに害虫が」 | | | |
カタバミ | 「ダリア、アカシア隊は大丈夫?」 | | | |
ダリア | 「ありがとう、カタバミ。 確認したけど、アカシア隊は大丈夫だったみたい。 むしろ態勢を整えて討伐に加勢してくれるそうよ」 | | イオノシジウム | 「うわぁ……平和な街並みが見る影もない!」 |
カタバミ | 「そっか、なら良かった! 私たちも気合入れていかないとなー!」 | | カラー | 「まさしく総力戦、といった感じかしら。 みんな、必死に害虫と戦っている……」 |
カタバミ | 「……って、あれ? あそこに見える隊はもしかして……」 | | カラー | 「でも、できればもう少し 強力な味方がほしいわね」 |
カタバミ | 「おーい、イオノシジウムー!」 |
| | イオノシジウム | 「あら? この声は、まさか……」 |
| | カタバミ | 「やっほー!」 |
イオノシジウム | 「カタバミ! あんたもこの作戦に参加していたのね」 |
カタバミ | 「イオノシジウムも遊撃部隊? もしかしてあたしたち、どこかですれ違ったのかなぁ」 |
イオノシジウム | 「あー……そういえば、 男の子みたいに暴れまわる子がいるって話は聞いたかも」 | | | |
カタバミ | 「だぁぁー! 誰だ、そんなこと言ってるやつはー!」 | | | |
| | ダリア | 「カタバミの知り合い? 見かけによらず過激な弓兵って、もしかしてあなたのことかしら」 |
| | カタバミ | 「だ、ダリア。 イオノシジウムに見かけがどうとか言っちゃ……」 |
カラー | 「すごく大きな鎌……。 単身でも敵陣に斬り込める大鎌使いとは、 もしかしてあなたのことでしょうか?」 | | イオノシジウム | 「あはは。あたし、そんなふうに言われてたんだ」 |
ダリア | 「さぁ? 人違いじゃないかしら」 | | イオノシジウム | 「ま……そう思われて味方の士気が上がるなら、それはそれでアリよね」 |
ダリア | 「少なくとも今のあたしは、 一人で敵陣に乗り込もうなんて考えていないわ」 | | カタバミ | 「……おー? イオノシジウム、なんか変わった?」 |
カラー | 「あら、それは失礼しましたわ。ふふっ」 | | イオノシジウム | 「ふふーん。さぁ、どうかしらね?」 |
ダリア | 「……団長さん。あたし、この作戦に 呼ばれた意味が少しわかったような気がする。 ちょっとうまく言葉にはできないけど……」 | | カラー | 「どんな花騎士にも、才能や可能性は眠っています。 私はそれを開花させ、良いところを伸ばすお手伝いをするだけ」 |
ダリア | 「この遊撃部隊なら、また共闘してあげてもいい。 そう思える程度には、楽しかったわ」 | | カラー | 「……団長様は、そんな私の才能を伸ばすために 今回の作戦に呼んでくれたのでしょう?」 |
ダリア | 「ま……そんな戦いも、そろそろ終わらせなくちゃね。 しっかりと、有終の美を飾ることにしましょう?」 | | カラー | 「私自身、まだまだ伸ばせる才能が あることに気付かされました。 本当に、ありがとうございます」 |
| | カラー | 「さて……ここまでくれば敵もかなり厳しいはず。 最後まで気を抜かず、皆さんをしっかりと導いていきましょう!」 |