カラーはオランダカイウの別名で、サトイモ科の球根植物である。
色(color)でも襟(collar)でも某アニメ制作会社(Khara)でもない。Callaである。
オランダカイウの"カイウ"は「海芋」と書く。
海芋とは、「海を渡ってきた里芋」の意味合いで、元々は水芭蕉の事を指していたとされている。
学名のサンテデスギア(Zantedeschia)は19世紀のイタリアの植物学者サンテデスキ(Zantedeschi)から来ている。
南アフリカ原産で、日本に渡ってきたのは江戸時代末期頃、オランダからやって来たと言われている。南アフリカ原産なのに和名がオランダなのはその辺が原因なのだろう。
畑地性と湿地性と呼ばれる二つの種類があり、オランダカイウは後者の方である。
湿地性は読んで字のごとく水のある湿地、もしくは山野に自生する種で、乾燥は苦手。耐寒性もあり、暖かい地方では冬でも葉が枯れず、常緑となることも。日本では切り株で流通することが多い。
一方畑地性は冷涼で雨の少ない土地に自生する種で、暑さが苦手な上に耐寒性も無く、更に湿度が高すぎると球根が腐ってしまう為、日本では鉢植えで流通することが多い。
現在はサトイモ科オランダカイウ属に分類されるこの花であるが、かつてはサトイモ科カラー属に分類されていて、今でもカラー、もしくはカラーリリーの名前で流通しているのはこれが由来である。
因みに原産地の南アフリカでは「varkoor(豚の耳)」と呼ばれることもある。(´・ω・`)らんらん
カラーの名前の由来に関しては、ギリシャ語で「美しい」を意味する「カロス」から来るとか、花の形が修道士の襟に似ているからとか、ヒメカイウ属の学名がカラーだから、と諸説ある。
尚、花の形が襟に似ている、というのは正確には花の仏炎苞(萼)の部分の事であり、苞は紙をくるりと巻いたみたいな漏斗状に咲くのが特徴である。
花はその内側にある黄色い棒のような部分であり、肉穂(にくすい)と言われている。
葉は楕円形だったりハート型だったりと種類が多く、白い斑点が出ることが多い。苞の方は、白、ピンク、オレンジなどこちらも種類が多い。
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