サンタンカ(Ixora chinensis)はアカネ科サンタンカ属の低木。山丹花と書くが、由来は不詳。
学名ではイクソラといい、園芸方面ではそちらの呼び方の方が通じることもある。
東~東南アジアの熱帯地域を原産とする。
同じアカネ科に和名を「クササンタンカ」と呼ぶペンタスがおり、草本で花がサンタンカと似ていることから名付けられている。
葉は先のとがっただ円形で厚みがあり、光沢のある濃緑色。花は赤色で直径2~3cmで数十輪がまとまって半円状に咲く。
その美しさから昔から園芸用として栽培されており、沖縄では大陸から渡来した本種がかなり古くから親しまれていたようである。
サンタンカ、オオゴチョウ、デイゴの3種は沖縄三大名花と呼ばれ、沖縄県内では様々な場所に植栽されている。
本土には江戸時代に沖縄から入ってきたようで、当時は三段花(サンダンカ)と呼ばれていた。現在でも沖縄では「サンダンカ」と呼ぶことが多い。
なお、属名のイクソラはヒンズー教の神様、シヴァを意味するサンスクリット語の言葉をポルトガル語に訳したものとも言われている。
花騎士のサンタンカが「私の槍には三つの力が宿る」と言っているのはシヴァの持つ武器、トリシューラに因んだものと思われる。
シヴァは破壊神として知られるが、それ以外にも様々な神格を持ち、ダンスの神としても信仰されている。インド人はダンス大好きだからね・・・
なんでもすぐに壊したり、踊りが得意と言っているのもシヴァを意識したものだろうか。
|