シーマニア のバックアップ(No.9)

グロキシニア・シルバティカ(ペルー、ボリビア原産)

(クロンキスト体系)ゴマノハグサ目グロブラリア科
(APG植物分類体系)シソ目イワタバコ科オオイワギリソウ属(シーマニア属)

流通名:シーマニア(輸入された当時の旧属名から)

英名:Bolivian sunset（ボリビアの夕陽）

シーマニア(sea-mania)とは、海が好きで好きで仕方がない人のこと、ではなくて。
シーマニア(Seemannia)はペルー、ボリビアなどの森林地帯に自生する、イワタバコ科の常緑または宿根多年草である。
袋状の花は、外側が朱、内側は黄に黒い斑点のカラーリング。卵形に膨らんで先端にぽっかり口が開く姿は、ユーモラスかつチャーミングである。
かつてシーマニア属に分類されていた名残でこのように呼ばれるが、現在では同科グロキシニア属(Gloxinia)に分類されている。
なお園芸でグロキシニアと呼ばれているのは、オオイワギリソウという植物なのだが、こちらもかつてグロキシニア属に（略）現在は同科オオイワギリソウ属(Sinningia)に分類されている。
もう十分過ぎるほどカオスだが、更に混乱を招くことを述べると、シーマニア属という分類は1976年、該当種すべてがグロキシニア属に統合され、事実上消滅したのだが、
ごく最近（2005年）になって、この分類は分子系統学的には不適切であったことが明らかになり、シーマニア属はおよそ30年振りに華々しい復活を遂げているのである。
と言っても、やはりグロキシニア属とはかなり近縁であることに違いはなく、属間交配も可能である。不思議なことに、この交配種は強い繁殖力を持つそうだ。

日本では冬の鉢花として出回ることが多いが、本来は南米の植物ということで、寒さには滅法弱いため、暖かい室内で管理する必要がある。
かといって暑さに強いというわけでもなく、森林性のため高温多湿や直射日光を嫌い、涼しい半日陰を好む。夏場の管理には風通しの良い軒下などが適している。
暑さ寒さ、乾燥過湿どれもダメダメという、中々手間のかかる箱入り娘である。船内に篭りっぱなしという設定はこの辺が反映されていたり？
そんな設定でありながら海賊団に抜擢されたのは、やっぱり海マニア的な意味で・・・？

グロキシニア・ネマタントデスも【シーマニア】と言う流通名なのだが、
アルゼンチン原産と生まれが違っている。

ちなみにイワタバコ科の園芸種としては
アキメネス、グロキシニア、セントポーリア、ストレプトカーパス
が代表的な品種である。