サカキ のバックアップ(No.13)

巫女としての腕前は一流で、あらゆる災厄を鎮めてしまう。また花騎士としての実力も高く、キャラクタークエストでは
団長の的確な指示があったとはいえ、一人で害虫の巣を潰している。アカシアからも「結構な腕利き」と評された。
魔法の類も使えるらしく、怪我人の治療や体力回復が可能。
御神体たる岩の祟りを害虫の仕業と見抜き、事前に準備するなど洞察力の鋭さも見逃せない。
「落ち着いていて、色々な事を知っていて。凄くしっかりとした方という印象」はマイヅルソウの評。
ひとたび祈祷に入れば、周囲の空気が一転して張り詰める描写があり、霊力の強さを窺わせる。
神社に所属しているとの事だが、依頼に応じて各地を転々し祈祷する点は「歩き巫女」を髣髴させる。
そんな彼女だが、実は生娘で男性との触れ合いに慣れていない様子。周囲に男性がいない環境で育ったのだろう。
最初は団長を遠ざけようとするが、好感度が上がると恐れながらも……。
性格は至って真面目。職務にも実直である。団長の来訪を神通力で予見し、予め仕事を片付けておく等、気配りも出来る。

得物は弓。邪気や邪道、邪魔等を打ち祓い浄化する破魔弓(はまきゅう)と破魔矢が元ネタであろう。同時に破魔弓は武勇を示す。
その弓は紙垂や鈴で装飾されている。鈴の音には魔除けの力があると信じられており、巫女が神楽を舞う時にも鳴らす。
同時に鈴を振る事は神霊を招く所作でもある。紙垂は神聖、清浄を表す。破魔に相応しい装飾と言える。
同じ職であるキキョウとは顔見知りで、合同で神事を執り行ったりする事もあるという。
巫女の役職に就いているが執着は無いようで、妹が願えばすぐに譲ると言っている。
役職上、カミへの崇拝の念は強い。しかし本人が言うように狂信や妄信の類ではなく、盲目にはなっていない。
世界花にも一定の崇拝を抱いているようだ。「全ての物にカミが宿る」と考えており、物や天候にもカミが宿るとしている。
抽象的な物言いが多く、ぼかした言い方が多いが団長に対する恋情には素直のようだ。
庭園Aでは焼き鳥を両手に持って食べている。昔こそ神職や巫女は肉食を禁じられていたが、現代ではそこまで厳しく禁じられていない。
ただ、大きな祭事が控えている場合はその限りではないようだ。
正月の限定ボイスでは「掛けまくも畏き～」と祝詞を読み上げているが、氏神に相当する部分が無い。
この事からスプリングガーデンには氏神の概念が存在しないのかもしれないが定かではない。

意外な事にお肉が大好物。特に子豚の丸焼きやシラスコ(牛肉、鳥肉、羊肉に串を刺したもの)が好きらしい。庭園Aでも美味しそうに食べている。
よくバーベキューをしており、団長も参加しているようだ。何やらウサギの丸焼きを食べたがっている様子。
季節限定ボイスで紅葉の華やかさに驚いている事から、あまりベルガモットバレーには行っていないようだ。

元ネタの榊は古くから神聖な植物とされ、神事で使用され続けてきた。巫女の設定はここから取られているのだろう。
南国のバナナオーシャン出身なのは、寒冷地では榊が育たない事に由来すると思われる。

サカキ(榊、Cleyera japonica)はモッコク科サカキ属の常緑小高木。ロケット団のボスではない。
　※分類体系によってはツバキ科サカキ属に分類される。
年中、色褪せずに常緑である事から「栄える木」と呼ばれ、それがサカキに転じた説と
神の世界と人間の世界の境目に植える木「境木(さかいき)」がサカキになった説がある。
古事記では坂樹、万葉集では賢木と記述されている。

栄える木だけあって病害虫や大気汚染に強く、たくましく生長する。
生長に太陽光はあまり必要なく、日陰でも育つ。このため日陰での栽培が可能である。
その気になれば、屋内で観葉植物として育てる事も可能だとか。
しかし比較的乾燥に弱く、庭に植えている場合でも水やりが必要になる場合がある。
湿度が高く、粘土質の土に埋まっていると水やりの手間が省ける。
園芸種としてはノコギリバサカキとフクリンサカキが存在する。
…が、サカキの苗は中々出回らず、いざ買おうとしても意外と高額で手が出せない。
スーパーやホームセンター等で売られている榊は切り花だが、土に埋めると根っこが再生する。
もし植えたい時は、スーパーで買った方が安く済むだろう。ちなみに売られている榊の大半は
中国産である。品質は国産と大差ないが、長持ちしないという。

原産地は日本、台湾、中国、朝鮮半島。花言葉は「揺るぎない」「神を尊ぶ」「崇高」等。
サカキとシキミはよく似ているが、ツバキ科・シキミ科と分類は全く違う。
ツバキ科の植物なので、生物兵器のチャドクガやイラガが出現する。枝が密に育つため、
風の影響は受けにくいが、アシナガバチが営巣する事も。
暑さに強い一方、寒さには弱い。氷点下9度を下回る場所では栽培が困難となる。
野生の榊は、茨城・石川県以西の山中に分布している事が多い。また海抜500m以下の土地を好む。
6月から7月にかけて下向きの白い花を咲かせる。進化絵の足元には上向きで書かれているが
実は11月から12月に熟し、黒色になる。
若い葉っぱは濃い緑色をしているが、上の方にある年老いた葉は丸くなっていく。

古代から神聖な木とされ、神社の祭事で使用されたり神棚に供えられたりする。
漢字の「榊」は国字と呼ばれる中国以外で作られた漢字の一つで、神事に使う木であるサカキのために作られた。
神道では先端の尖ったものに神が宿ると言われ、葉の先端が尖っているサカキは依り代に使われた。
このため神社の境内でよく見かける。ちなみに寺院ではサカキは使われず、よく似たシキミが使われる。
古来からサカキが神事に使われてきたが、そのサカキが群生していない地域では代用品を使わざるを得なかった。
ツバキ、楠、ヒサカキが代用品に使用され、それを「サカキ」と呼んでいた。ゆえに地域によって
サカキとされる植物が違う。特に寒い地域では真榊が育たないため、関東以北ではヒサカキの独壇場だった。
時代の経過によって流通が発達し、僻地でも本榊の入手が出来るようになり地域差による違いに
カルチャーショックを受ける人もいる。
地域によっては榊を布団に敷いて寝ると吉夢を見られる、夜道を通る時に榊を持って「神の子」と唱えれば
魔物を追い払えると信じられている。神聖な常緑樹だったためか平安時代まで、門松の材料に榊が用いられていたという。
時代の変化により松に取って代わられたが、現代でも一部の地域では榊が使用されている。
伊勢地方では門松の材料に榊を使用し、松の内の間は玄関先に飾る。地域の言い伝えによって松を忌み嫌い、
門榊にするケースが散見される。

神棚に供えられた榊は、神霊が立ち寄った際の止まり木になるという。
正面右側にある氏神札の前に供えられた榊は特に枯れるのが早い。
これは家の中にある霊的穢れを吸い取ったり、その地域を巡回している氏神が榊の生気を利用しているからだと言われている。
日本神話にも榊の存在が記されており、有名な「天の岩戸開き」でも榊が祭祀で使用された。
高天原の天香具山に榊の木が生えているとされ、ニニギノミコトが榊を持って天孫降臨をしたという。
そしてその榊を葦原中国(日本)に植えた事で、日本各地に分布するようになったとされる。
冬でも枯れずに常緑である事から生命力の象徴と見なされている。

サカキには二種類存在する。本作で「サカキ」とされる本榊と、妹のヒサカキ(姫榊)である。
本榊はヒサカキより葉が大きく、ヒサカキは葉の周りがギザギサしている特徴がある。
関東以北ではヒサカキが神棚に供えられているという。
ちなみにヒサカキは非榊(榊にあらずという意味)とも書く。
鹿児島では温暖な地域ではあるものの、例外的にヒサカキが常用されている。
大東亜戦争で暗号として使用されるほど難解な薩摩弁ではヒサカキを「サカッシバ」、榊を「カンサカッ」と呼ぶ。

サカキはバナナオーシャンにあるまじき常識的な格好をしており、露出が少ない。
進化させると美しい裸足を見せてくれるが、それでも露出は少なめである。
巫女という高貴な立場である以上、身だしなみには気を配っているのだろう。
榊の花を模した髪飾りに紙垂(しで)、銅鏡を身に付けている。
これは祭事において、神霊の依り代として使う神籬（ひもろぎ）がモチーフになっている。
庭園Bで振るっているのは玉串(たまぐし)、もしくは大麻(おおぬさ)。
前者は参拝者や神職者が神前に捧げるもの、後者は御祓いに用いられる。
普段は木の棒に紙垂を付けた大麻、いわゆる巫女棒が使われるため、榊タイプの大麻は珍しい。
進化すると、頭上に巨大な銅鏡を掲げる。日本神話では鏡は信仰の対象となっており、太陽の具現とも言われる。
銅鏡は神霊の依り代や、その神霊と交信するための端末として活用されている。
緋袴は破魔の色であり、現実世界でも巫女さんが身に付けている。

妹のヒサカキとは仲が良い訳でも悪い訳でもない、いわゆる普通の関係。しかし巫女の肩書きが絡むと少々ややこしくなるらしい。
ヒサカキは非榊(榊にあらずという意味)とも書き、真榊ではない＝巫女になれない……という事かもしれない。