ヨルガオ のバックアップ(No.10)

中南米の熱帯地域原産のヒルガオ科サツマイモ属のつる性植物で、本来は多年草だが日本では冬を越せないため春まきの一年草として扱われる。
和名の「ヨルガオ」はもちろん、夕方に花開いて翌朝にはしぼんでいる性質から、アサガオやヒルガオの対としてつけられたもの。
ちなみに朝昼夜は３人ともヒルガオ科の仲間だが、ヒルガオのみがヒルガオ属で、アサガオとヨルガオはサツマイモ属に分類される。
・・・そういえば、イベント「夜の輝きに感謝を込めて」では、イモムー、サツマ・イモムーなどといった植物を連想させる名前の害虫が現れたが、
彼らは花騎士と何らかの関係があるのだろうか。もしかすると【※当局の検閲により、これに続く文章は削除されました。ご了承下さい※】

ちなみに、非常によくまちがえられるが、彼女は「ヨルガオ」であって「ユウガオ」ではありません。
（本来のユウガオとはウリ科の野菜であって、ヒルガオ科の仲間ですらない）

と言っても、これだけ間違えられるのにも仕方ない理由はあって、本来のユウガオの方は源氏物語にもその名を冠したヒロインがいたり、
カンピョウの原料としても馴染み深いために、日本人にとっては昔から非常にメジャーな植物なのに対して、
ヨルガオの方は明治になってから観賞用として輸入された外来植物で、日本人にとってはあまり縁がなく、見たこともないので
名前が似ていて馴染み深い「ユウガオ」と混同してしまう人が多い、というもの。

さらに困ったことに、生産サイドのJAは「ヨルガオをユウガオと言う人もいるが、植物学的には間違いです」とまで言っているのに
（まぁ生産者としては、カンピョウの原料の野菜の名前を勝手に違うものに置き換えられえたら困る、ということもあるのだろうが）
園芸サイドの流通大手（サ○タのタネなど）が堂々と「ヨルガオとはユウガオのことです」と言って販売していることがある。

園芸と植物学とで見解が食い違うことは珍しくはないが、日本古来の野菜の名前までをねじ曲げてしまうというのでは、
筆者としては園芸サイドの方に対して、それはどうなのかと思ってしまうのではあるが・・・

さて、ヨルガオは白い花を可憐に咲かせる草で、近年ではグリーンカーテンの素材として園芸的に人気が出てきており、
特にアサガオと混栽すると、朝にはアサガオ、夕方にはヨルガオと花を二度楽しめるために、セットで植えられることが多い。
暑さ対策やエコのためなどでチャレンジする人が増えており、自治体で推奨している場合もあるようだ。
団長様の中にも、今年の夏は緑のカーテンを、と思い立つ方もいるかもしれないが、トリオ（？）の中でもヒルガオだけは
あまりグリーンカーテンには向いていないのでご注意を。
（※そもそもヒルガオは葉が細い割につるが硬くてあまり日除け効果がないということに加えて、以下の様な厄介な問題も抱えてしまうため。）

元々ヒルガオは雑草扱いで園芸種としてはあまり扱われることがないのであるが、それというのも、ヒルガオは花言葉の「絆」が示す通り
地下茎が複雑に絡み合って増殖し、更には旺盛な繁殖力で周りの花の居場所を奪ってしまうことが多いのである。
（まさに異能生存体）

秋になってグリーンカーテンをいったん撤去しようとしても、ヒルガオだけはその場にしつこく居座って撤去できず、
気付いたら数年後にはヒルガオだらけになって他の花を植えたくても植えられず、駆除しようとしても地下茎がはびこって難しい、
といった事態になりかねないので、植えるときには注意されたし。
※というか、わざわざヒルガオを観賞用に植えたがる人もいないし、多分お店で種を売っていることもないとは思われますが・・・