アンプルゥ勢は「水」「肥料」と植物の育成に必要不可欠な要素が元となっているが、攻のアンプルゥは言うまでも無く、光のシンボルとも言うべき「太陽」がモチーフとなっている。
何故ライオンの姿? 似てるから? と思う団長も多いかもしれないがあながち間違ってはいなかったりする。古代ギリシャ・ローマでは太陽神のシンボルとしてライオンが描かれているのだから。
さて、植物の育成に日光が大事な理由はずばり「光合成」のためである。
Q.光合成って何だよ。
A.植物に必要な栄養を作ってんだよ。
二行で纏めるとこうだが、これだけだとあまりにもツッコミが追いつかないので文章にしてみよう。
『植物は日光が当たると、根から取り込んだ水を分解して生じた電子(残りは酸素として放出)で、葉緑体の中でNADPHとATPという2つの物質を作り出す。そして二酸化炭素を植物内の炭素化合物とくっつけた後にATPとNADPHを反応させてブドウ糖(グルコース)と水が出来上がる』
……………………。
NADPH? ATP? 何者だよお前はよぉ!!!
……と言う団長がほとんどだと思われるが、NADPHについては「ブドウ糖を生み出すのに必要な化合物」と言う認識でOK。
理解しようとして調べれば調べるほど頭がおかしくなって死にます。
ATPについては「エネルギーの放出・貯蔵、あるいは物質の代謝・合成の重要な役目を果たしている通貨のようなもの」と言う認識で大体あってる。
要するにいくらNADPHがあっても、ATPが無いとブドウ糖を生み出せないということだ。
さて、上記の説明文でもまだ訳が分からないので、ここで文章を二つに分けてみよう。
『植物は日光が当たると、根から取り込んだ水を分解して生じた電子(残りは酸素として放出)で、葉緑体の中でNADPHとATPという2つの物質を作り出す』
『そして二酸化炭素を植物内の炭素化合物とくっつけた後にATPとNADPHを反応させてブドウ糖(グルコース)と水が出来上がる』
……こうなる。
前者を「明反応(光化学反応)」、後者を「暗反応(カルビン-ベンソン回路)」と呼び、高校の生物で習う範疇である(はず。少なくとも私は習った)。
これらの頭が痛くなりそうな反応を一行の化学式に纏めた物がこちらである。
6CO2 + 12H2O → C6H12O6 + 6H2O + 6O2
(二酸化炭素 + 水 → グルコース + 水 + 酸素)
………………。
今までの小難しい説明は一体なんだったのか
……要するに光合成と言うのは理論を理解しようとすると非常に難しいもんだってことである。それを造作も無く、古来から続けている植物。凄いもんだ。
ここからは完全に余談である。
先程の話を大いにややこしくさせたNADPHとATPの話であるが、こいつらの化学式を見て頂きたい。
NADPH:C21H21N7O17P3
ATP:C10H15N5O10P2
Cは炭素、Hは水素、Oは酸素なのは言うまでもないが注目するのはNとP。
Nとは窒素の事であり、Pはリンの事である。……この二つを何処かで聞いた事があるのではないだろうか。
……そう、肥料に含まれる三大栄養素の内の二つがここに使われているのだ。この二つの栄養素が無ければ植物は光合成が出来ないのである。如何にNとPが重要な栄養素なのか、お分かりいただけたと思う。
……カリウムについては守のアンプルゥに書いてあるんじゃないかな?!
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