ロエオ のバックアップ(No.11)

ロエオ（Rhoeo）は、ツユクサ科ムラサキツユクサ属（Tradescantia）の異名。
南北アメリカ大陸原産の植物群で、いくつかの種が観賞用に栽培される。

特に花騎士ロエオのモチーフとなった種はムラサキオモト（Tradescantia spathacea）。単にロエオと言った場合、この種を指すこともある。
熱帯アメリカ原産の多年草で、その名前の通り、葉の裏側が紫色になるのが特徴。
正月の飾り物などに使う観葉植物のオモトに外見が似ているための名だが、オモトはキジカクシ科スズラン亜科なので分類的には遠い。
園芸用にいくつもの品種が開発されており、背景に描かれているのは葉にストライプ模様が入る「ヴァリエガタ」という品種か。

また、ロエオはギリシア神話に登場する女性の名前でもある（ギリシア語では「ロイオー」）。
人間でありながら、太陽・芸術・医学・予言などの神アポロンに見初められて彼の子を身ごもったが、それに怒った父親によって箱に入れて海に流され
（まさか娘が神の子を宿しているとは思わず、娘が安易に純潔を捨てて適当な男とふしだらな行為に及んだと勘違いしたのである）、
運よくデロス島に漂着して助かり、その地で息子のアニオスを産んだ。
アニオスはアポロンによって養育され、父神の持つ力のうち予言の術を授けられて、長じてデロス島の王となったという。