ボリジ のバックアップ(No.6)

ボリジはムラサキ科ルリヂシャ属の一年草。

学名：Borago officinalis
英名：Borage
和名：瑠璃苣（ルリヂシャ、ルリジサ）
別名：マドンナブルー、スターフラワー
原産地：地中海沿岸

5月～7月になると透明感のある星型の花が咲く。

和名である「ルリヂシャ」の「チシャ」はキク科の一年草。レタスの別名。
本作でも使用されている英名の「Borage」は
・ラテン語の「borra（剛毛）」に由来する。※立ち絵では確認しづらいが、葉や茎が毛に覆われている。
・ラテン語の「col（心臓） + ago（もたらす）」を語源とする「corago」が訛った。
など諸説ある。

ボリジは食用として口にすることも多いハーブである。
花を天婦羅や砂糖漬けにして食べたり、料理の香り付けや装飾としてアイスキューブにボリジを入れる他、
エディブルフラワーとしてサラダに使うなど様々な食べ方ができる。味はキュウリに似ている。
種から取れる油は必須脂肪酸であるガンマリノレン酸を20％近く多く含んでおり、
アトピー、湿疹、乾癬、乾燥、痒み等に効くとされる。
1980年頃から高価なツキミソウオイルの代用として出回るようになった。

抗炎症作用や発汗作用を持つ他、細胞の浸透圧を整えるのでむくみにも効果がある。
アドレナリンの分泌を促す成分が含んでおり、古くは気分を明るくして勇気を与える薬草と考えられていた。
1世紀のローマの作家プルニウスは詩の中で「ボリジはいつも勇気を連れてくる。」と書き残していたり、
士気を高めるために十字軍に出陣する騎士にはボリジを浮かべた杯が与えられたそうな。

ただし、ボリジには肝毒性のあるピロリジジンアルカロイドを含まれており、
オーストラリアとニュージーランドでは内服薬としての使用が禁止されている。
妊娠中・授乳中の人でなくとも長期的・多量の摂取は避けよう。