ネジバナ のバックアップ(No.28)

ネジバナ（捩花、Spiranthes sinensis）は、ラン科ネジバナ属の多年草。別名、モジズリ（綟摺）。

日本の明るい草地にごく普通にみられる野草。
人間の植えた芝地のすき間から顔を出していることも多い。

6～7月に20～30cmほどの花茎を真っすぐに伸ばす。
背も高くはなく、葉も目立たないので野に咲いていても見落としやすいが、近づいてみればその名の由来は一目瞭然。
真っすぐな花穂に、螺旋形に巻き付くようにピンクの小さな花が連続して咲くのである。

この花の形状の通り、元の由来は「ねじれた花」ということだが、
花騎士では『オズの魔法使い』をオマージュした登場イベントから、ねじ巻きのブリキの木こり役に見立てて
歯車をあしらった装飾のキャラクターとなっている。
ちなみに「捩花」というワード自体は、漫画『BLEACH』の登場人物・志波海燕の所持する
斬魄刀の号としての方が巷間に知られているだろう。

とても個性的で面白い姿の花ではあるものの、小さくて花壇では目立ちづらいことから、園芸に使うことは少ない。
が、たまに本来はピンクの花が白に変化したものが自然発生することがある。
初夏の芝地公園などで運よく見つけることができたら、ラッキーアイテムかもしれない。

随所に数多くの心がある森。切っても切っても依然として森は鬱蒼としている。
心の暖かい者ほど、その心臓も暖かい。

「オズの魔法使い」側の元ネタは「ブリキの木こり」。
森の中一人で木を切り続けていたロボット(というかサイボーグ)で、油が切れて動けなくなった所をドロシーに助けられた。
悪しき魔女ネッサローズに呪われ、次々と生身を失っていったがその都度ブリキ職人に機械じかけの身体をもらい、ついには全てが機械へと変わってしまった過去を持つ。
その過程で「人間としての優しい心」を失ってしまい、かつて恋した想い人への愛情を失った事に悩んでいた。
何でも夢を叶えてくれる魔法使いの話を聞いた彼は、「再び人間の様な温かい心が欲しい」と願い、ドロシーの旅に同行する事になる。

最終的に魔法使い……もとい、詐欺師オズと出会えた彼は、温かい心と称した「絹におがくずを詰めた心臓もどき」を胸中へ入れてもらう。
それはオズの優しい嘘だったのだが、確かに木こりの心は満たされ、再び温かい心を得ることが出来た。