ニゲラ のバックアップ(No.21)

名:ニゲラ・ダマスケナ　学名：Nigella damascena

原産地：南ヨーロッパ　科目:キンポウゲ科クロタネソウ属

分布:南ヨーロッパ、南アジア、中東

別名：ニゲラ、クロタネソウ（黒種草）

英名:Devil-in-a-bush、Love in a mist

学名の由来　【ラテン語Niger･･･熟した種子の色が黒い所から】とされている。

クロタネソウ属に所属している植物は、現在、分かっている段階のもので１６種類前後ある。
一般的にニゲラの名で流通しているのは園芸種ニゲラ・ダマスケナである。

植物としての傾向

• 乾燥気味の環境を好み、寒さに強い。
  (苗が小さい場合、霜柱で持ち上げられると枯れてしまうので防寒対策が必要)
• 種は嫌光性な為に、葉が出るまでは、明るい日陰で発芽を待つ。
• 根が傷つきやすいので、土壌を整えた鉢植へ直に種まきすると、生育がし易くなる。
• 春先に出てくるアブラムシに養分を吸われて生育を阻害される為、早めに対処が必要。
  
  種まきに適している時期は９月下旬～１０月下旬。ススキの穂が出る頃が目安。
  寒冷地での春まきに適している時期は、サクラが咲く頃。
  実際に発芽するのに２～３週間かかる。
  花が咲く時期は、４月下旬～７月上旬。

写真などでは花弁の様に見ているが実はガク(萼）片で本来の花は退化して目立たない。
花の色は　白、青、黄、ピンク色、薄紫など、複色もあり。
花が咲いた後は暑さで枯れてしまうが、果実として出来るこぼれ種でよく増える。
耐寒性があり、園芸種としては育てやすい植物の部類に入る。

ニゲラ・ダマスケナが日本に渡ってきたのは、江戸時代と言われている。

ニゲラの果実は、果実の形からドライフラワーとして使われている事が多い。

英名の由来

• Love in a mist：細かい総ほう片に包まれた花　からの連想

• Devil-in-a-bush：先端にツノ状の突起がある果実　からの連想

ほう(苞)の解説:

多くの場合、【つぼみを包んでいた葉】を指す。苞葉とも呼ぶこともある。

イネ科やカヤツリグサ科の場合、花は鱗片が折り重なったもので小穂と呼ばれる。
この鱗片と呼ばれてる由来が、元々ほう(苞)の方から来ている、とも云われている。

ちなみに花序全体の基部を包む苞を総苞といい、個々の総苞を総苞片と呼ぶ。

花言葉：

• 「当惑」
  英名の　Love in a mist(霧の中の恋)　からの連想

• 「夢で会いましょう」「夢の中の恋」
  花の形が風変わりである事からの連想で
  『好きな人と会うことができなくて悶えて死んだ女性の化身』という伝説との関連性が生まれ
  『花を枕の下に入れて眠ると、夢の中で恋しい人に会うことができる』という言い伝えで使われてた花がニゲラだったという説が有力視されている。

ニゲラのの仲間

• ニゲラ・サティバ（ニオイクロタネソウ）
  ニゲラ・ダマスケナの同属別種で、別名ブラッククミン、Wild fennel（ワイルド フェンネル）。
  ドイツでは灰緑色の独特の雰囲気から「緑の中の処女」と呼ばれている。
  注釈:
  カレーのスパイスで使われているのは、この品種が殆ど。
  日本では殆ど栽培されてない。
  ニゲラ・サティバの種の効果
  
• 母乳の分泌を促進
• 鎮痛作用
• 抗菌
• 食欲増進
• 消化促進
  
  などがある。

但し、ニゲラ・サティバ以外の品種の種にはアルカロイド系の毒が含まれており、摂取すると中毒症状を起こす恐れがあるので注意。

• ニゲラ・ペルシャンジュエル
  八重咲きの園芸品種。（ニゲラ・ダマスケナのガク片は５枚。)
• ニゲラ・ブルーイスタンブール
  "花"が咲いた後に、また花が咲くという園芸種。花の色が後から変化する特徴がある。
  別の品種と交配されてるかどうかは不明。草丈が100cm程になる。
• ニゲラ・グリーンマジック
  花が咲かない突然変異の品種。種子を使われている事が多い。