学名:Chionodoxa
ヒヤシンス科(APGIIIではキジカクシ科)チオノドクサ属の総称。
学名の由来は chion(雪)+ doxa(輝き)であり、血も斧も毒も草も関係はない。
地中海沿岸部を原産とする秋植え早春咲きの球根性高山植物。
雪を割って白から薄紫の小さな六弁花をそこここに咲かせる様を「雪の中の輝き」と称したのだろう。
英名はそのままglory-of-the-snow。
和名はその開花時期からユキドケユリ、あるいはユキゲユリ(雪解百合)。
その出自から寒さには強く、水はけと風通しの良い涼しい場所を好む。
一方で夏の暑さには弱いが、球根として越夏するため、よほどの場所でない限りは適応できる。
主に6種あるが、洋の東西を問わず園芸分野で、フォーベシー種(C.Forbesii)とシーヘイ種(C.Siehei)がルシリアエ種(C.luciliae)に混同される。
品種改良における混淆なども理由のようで、店頭などでも注意が必要…というほど原産地や育成方法が変わるわけでもないのだが。
…いやそもそも花の見た目に反して存外タフ(環境だけでなく病虫害にも強い)で、お世話自体そんなに気を配らなくても勝手に育つ部類なのだが。
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