サクラソウはサクラソウ科サクラソウ属の多年草。
学名:Primula sieboldii
原産地:北海道~九州、シベリア東部~中国東北部、朝鮮半島
本作のサクラソウは図鑑背景からおそらく「Primula sieboldii」。
一般的に「サクラソウ」と表記される、日本原産の「日本サクラソウ」である。
直訳で「日本サクラソウ」になる「Primula japonica」ってクリンソウの学名だけどな!
本作に別キャラとして実装されているプリムラは、日本サクラソウを交配して作られた「西洋サクラソウ」。
「サクラソウ」で検索するとドイツの民話やギリシャ神話のパラソリス、聖ペテロの鍵…等の話が出てくるが、
これらはたぶん同じサクラソウ属の「西洋サクラソウ」やカウスリップの方。
俳句では春の季語。
小林一茶が詠んだ句が有名。
我が国は 草も桜が 咲きにけり
3~4月頃、淡紅色~紫の数個の花が咲き、夏頃まで浅く切れ込みの入った楕円形の葉が残る。
花が桜を連想させる形であることから、見た目そのまま「サクラソウ」と呼ばれる。
カタクリ等と同様に「Spring ephemeral(春植物)」と呼ばれる草花の一種。
埼玉県と大阪府の県花。
北海道~九州に分布し、湿度の高い森林や河川敷等に育成する。
江戸時代から盛んに栽培されており、多種多様な品種が存在する。
近年生育環境の減少と過度な採取で全国的に数が減っており、今では野生のサクラソウは割とレア。
環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危機が増大している種)に指定された。
現在は準絶滅危惧類(生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種)になるまで回復している模様。
属名の「Primula」はラテン語で「最初」という意味の「primos」が由来。文字通りの春一番に咲く花である。
種小名の「sieboldii」はシーボルト事件でお馴染み江戸時代のドイツ人植物学者Siebold氏が由来。
長崎のオランダ商館長の侍医だった彼が帰国時に持ち帰り、それがヨーロッパで普及して多数の品種が生まれたことからSiebold氏の名が付いた。
その辺の流れはお持ち帰りされたヤマユリやカノコユリ等からカサブランカが生まれたとのだいたい同じ。
ミセバヤやスダジイ、マツモトセンノウ、タチギボウシ等も同じ理由で種小名が「sieboldii」だったりする。
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