應に憐れむべし 半死 白頭の翁
此の翁の白頭 眞に憐れむ可し
「代悲白頭翁」(劉希夷)より
学名:Pulsatilla cernua
キンポウゲ科オキナグサ属の多年草。全身に白い柔毛が生えているのが特徴。
花弁に見えるのは実際には萼。白い毛におおわれてうつむいている姿からネコグサ(猫草)の異名がある。
結実すると萼が落ち、種の一つ一つから長いひげが伸びる。
これが成熟すると、さらにひげ全体が白い柔毛におおわれ、風によって飛ばされるのを待つ。
「白くてふわふわした長い紐が環状に広がり、風に飛ばされて抜け散っていく」というのが
(いろんな意味で)老人の頭のようであるということから、オキナグサ(翁草)の名がついた。
東アジア原産で、かつては北海道を除く全域でよく見かけられたが、
自生地であった草地の荒廃や減少、乱獲等により絶滅危惧種に指定されるまで激減している。
各種毒を含む有毒植物。
草の汁に触れればかぶれ、誤食すれば腹痛や嘔吐にとどまらずけいれんや心停止まで引き起こす危険がある。
ごぼうのように太い根は、乾燥して白頭翁として止瀉薬に用いられた。
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