ジャスミン のバックアップ(No.46)

きれいな茉莉花　きれいな茉莉花、
庭中に咲いたどの花も　その香りにはかなわない
一つとって飾りたいけれど、来年芽が出なくなってしまったらどうしましょう

ジャスミンの語源はペルシャ語名のヤースミーン。
人間との付き合いは古く、香料を取るために栽培されてきた。

ジャスミンという言葉はモクセイ科ソケイ属の植物全体を指すが、実際ジャスミンと名のつく花は多い。
ソケイ属でもアラビアジャスミン（マツリカ）、ハゴロモジャスミン、ナガバジャスミン、コモンジャスミンなどが有る。
さらにはガガイモ科のマダガスカルジャスミン、ミカン科のシルクジャスミン（月橘）、マチン科のカロライナジャスミンなど、ソケイ属以外の花さえ含む。

ジャスミン茶はアラビアジャスミンの香気を茶葉に移したものである。
有毒のカロライナジャスミンを煎じて中毒した事例があるため、聞きかじりで料理をするのはくれぐれも避けていただきたい。
元々、長時間の輸送で茶葉の香りが飛んでしまうのを、ジャスミンの花で香り付けして誤魔化したのがジャスミン茶の始まりなのだが、
「これはこれで」ということで、真空パックなどで茶葉の鮮度を保つことが容易になった現在でも、広く飲用されている。
ジャスミンの爽やかな香りが特徴だが、香水のような癖のある香りは好みの分かれるところで、どちらかというと女性に人気。
日本においては、脂っこい中華料理の口直しに飲むお茶として、烏龍茶と並んでかなりメジャーな中国茶である。
本土中国でも、特に北京を含む華北地域では常飲されているが、一方で烏龍茶はほとんど飲まれておらず、下手すると知らないレベル。
中国茶＝烏龍茶と思われがちだが、実際に中国でよく飲まれているのは日本と同じく緑茶、次にジャスミン茶などの花茶である。
お茶の飲用には地域差が大きく、南部の福建省（烏龍茶発祥の地）や福建省出身者の多い台湾では、むしろ烏龍茶が最も人気である。

「はぁ、二日酔いには、やっぱりお茶ですわ。団長様も、いかが？」

ジャスミンさんと同じように、二日酔いの朝にはお茶という団長は多いのではないだろうか。
お茶に含まれるカフェインには血管収縮作用があり、血管の拡張により起こる頭痛を緩和するだけでなく、
利尿作用により、肝臓で分解しきれなかったアセトアルデヒドを体外へ排出する働きを促してくれる。
更に渋味成分のタンニンがアルコールやアルデヒドと結合し、これらの血中濃度を下げて二日酔いの諸症状を緩和するとともに、
体外へ排出しやすい形に変えてくれるため、お茶は辛い二日酔いからの回復にうってつけの飲み物なのである。
もちろん、ジャスミンティーもベースは緑茶なので同様の効果がある。爽やかな香りで心身のリフレッシュも期待できるかもしれない。