木漏れ陽揺られて 懐かしい香り シロツメクサの冠
学名 Trifolium repens L. 別名 白詰草
マメ科シャジクソウ属の多年草。クローバーと呼ばれることも多い。四葉のクローバーで有名なアレである。
学名 「Trifolium」は ラテン語で【3葉の】形容詞
「repens」 は ラテン語で【匍匐性の】形容詞
アイルランドの国花が『シャムロック(シロツメクサの英語名)』で有名。聖パトリックがアイルランドの人たちに布教活動した時に、「三位一体」を説明する時に「ShamRock」を使って説明した事が元になっている。
そもそも「シャムロック」とは、アイルランド語で「若い牧草」の総称とされていてクローバーを含めて【一本の茎から3つ葉が出ている植物】は、全てシャムロックにされる理屈に。何そのこじ付け(汗
つまり「シャムロック」とは【3つの葉をもつ植物をモチーフにした装飾デザイン】であり、特定品種とは違うと言う事になる。
本来クローバーとはシャジクソウ属の英語における総称だが、日本で特によく見かけるのはこのシロツメクサである。
土壌浸食防止などで使われ、他にも牛のエサとして使われている。
国内では侵入生物データベースに記載されてる事で危険視されてるという事も忘れてはならない。
その理由と言うのが
・在来種、畑作物との競合
・土壌窒素の蓄積
・アレロパシー作用
・家畜が多量に食べるとシアン化合物が有害
・果樹園付近などではヨトウムシの発生による被害
が挙げられている。凄いとばっちりががが・・・(´・ω:;.:...
ちなみに近縁種のアカツメクサ(ムラサキツメクサ)もよく見かける。よく似ているが、その名の通り花がピンクがかっている。
シロツメクサの近縁種を上げておくと モモイロシロツメクサ(モモイロツメクサ Trifolium repens f. roseum) ムラサキツメクサ(アカツメクサ Trifolium pratense) ベニバナツメクサ (Trifolium incarnatum) タチオランダゲンゲ (Trifolium hybridum) ツメクサダマシ (Trifolium fragiferum)
など。ボイスの『ありふれた家柄(以下略)』の元ネタは近縁種が多いところから来ているのかもしれない。
参考までに シャジクソウ属)
アカツメクサの蜜は甘いが、シロツメクサの蜜は苦い。
クローバーは大抵は三枚の子葉を持つが、稀に四葉をつける。その確率は、一説によればおよそ万にひとつ。
そのため、四葉のクローバーを見つけると幸せが訪れる、というのは有名な話。
また一説では、四葉のクローバーは偶然見つけたものにしか意味が無い、とも言われている。
幸せとは、躍起になって探し回るようなものではない、ということだろうか。
カタバミはクローバーに似た葉をつけるので、しばしば間違えられる。クローバーの葉は丸く、カタバミはハート型である。
四葉のカタバミに幸運の意味があるかは不明だが、四葉のクローバーより発生しにくいとも言われている。
非常に稀だが、五葉、六葉、七葉など、更に多くの葉を持つクローバーも発生する。
ギネス記録では56葉のクローバーなんてのもあったりする。もうそれなんか別の生き物なんじゃないか。
花の色で花言葉が変わることはよくあるが、シロツメクサは葉の数で花言葉が変わるという、ちょっと珍しい花である。
一葉「困難に打ち勝つ」「始まり」「開拓」「初恋」
二葉「素敵な出会い」「平和」「調和」
三葉「愛・希望・信仰」「守護」
四葉「幸運」「幸福」
五葉「経済的繁栄」「財運」
六葉「地位と名声」
七葉「無限の幸福」
八葉「縁結び」「無限の発展」
九葉「高貴」
十葉「完成」「成就」
十一葉「無限の愛情」
十二葉「宇宙」「真理」
この調子で56葉まで行ってしまったら、一体何が起こってしまうのだろうか・・・
「幸運」「誠実」「希望」「愛情」とは、四葉のクローバーのそれぞれの葉に込められた、いわば葉言葉である。
シロツメクサの本当の花言葉は「私の物になって」「約束」「復讐」など。
あなたは私のものだって、約束してね。だけど、もし約束を守ってくれなかったら・・・
本当は怖い子かもしれない・・・。
しっかりと包んで…大切にします
かつて、壊れ物を梱包する際の緩衝材としてシロツメクサが使われていたことを踏まえた台詞。
名前も「箱に詰める草」に由来している。花の形から「白爪草」と思われることも多いが「白詰草」が正しい。
梱包が解かれたら役目を終えてしまう儚い白詰草だが、緩衝材に使われたおかげで
「大切なもの」と一緒に海を越えて、遥かな異国へとその可憐な姿が広まったという側面もある。
シロツメクサが登場している古書としては
・シャルル=ルイ・フィリップ『小さき町にて』(淀野隆三訳、高桐書院、一九四七年)
”《その日私は彼女の店で棚の本を見てゐる中、一冊の本の頁の間に四つ葉の苜蓿の挿んであるのを見つけた。” この文章の【四つ葉の苜蓿】が四つ葉のクローバーの事を指していると思われる。
意外な接点としては 楽曲としての名称に使われている事が挙げられる。バンド名では海外のバンド名で「ShamRock」が現存している。
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