リュウゼツラン のバックアップ(No.5)

リュウゼツラン(アオノリュウゼツラン)はリュウゼツラン科リュウゼツラン属(アガベ属)の常緑多年草。
先に斑の入った品種がリュウゼツランとして流通してしまい、同種の基本種にあたる
斑なしのものがアオノリュウゼツランと呼ばれるようになった。
つまりリュウゼツランとアオノリュウゼツランは斑があるかないかが違うだけの同一種である。
ロゼット状に成長し、縁に棘を持つ先の尖った多肉質の葉を展開する。
成長は遅く開花に至るまで60年程を要し、開花後に株は枯れてしまう。
100年に1回開花すると誤認されたためかcentury plantの別名を持つ。
漢字では竜舌蘭と書くがランの仲間ではない。
出身は中南米の乾燥地帯。自生地では同じ中南米を故郷とするサボテン達と一緒に生えていることもある。
外見がアロエと似ているがアロエはアフリカを中心に生息するユリ科の植物で全くの別物。
余談だが中南米のアガベとサボテンに対して、アフリカにはそれぞれ姿の似たアロエとユーフォルビアが生息している。

暑さ寒さに強く非常に強健な植物で国内においても温暖な地域では庭植えされている。

同じリュウゼツラン属の仲間でも小型種はアガベの名で流通していることが多い。
様々な品種が出回っており、形や色、斑が特に美しいものは高額で取引される。
“笹の雪”や、“チタノータ”“王妃雷神錦”等が有名。
園芸初心者でも簡単に育てられる植物だが、総じて鋭い棘を持っており人の皮膚程度なら簡単に貫いてしまうので取り扱いには注意が必要。
小型種と言えどもそれなりの大きさにはなるので(特に大きくなると棘の危険度が増す)、スペースがなければ小さな鉢で大きくさせずに盆栽風に作るのがオススメ。

同一種の中でも変異が多いために分類が難しく、出回っている株の中には産地どころか種類すら不明なものもある。

テキーラの原料になる植物で、“アガベ・アスール・テキラーナ”という品種が使われる。
他にも“アメリカーナ”“アトロビレンス”が酒の原料になるがテキーラの原料には“テキラーナ”以外のアガベを使ってはいけないとメキシコ政府が規制している。