アリウム のバックアップ(No.10)

アリウムはヒガンバナ科のネギ亜科に属するネギ属の総称。
要するに葱（ねぎ）。
（以前の分類では確かにユリ科だったがDNAを基準とした分類法により現在の分類になった）

アリウム（allium）はラテン語でニンニクの意味。
臭いの程度に差はあるものの全体に強い「ネギ臭さ」を特徴とする。
ネギやタマネギのような野菜、ニンニクのような香辛料が多数あり、人類にとって馴染みが深い。

園芸で一般にアリウムというと花が美しく、花壇や切り花にして鑑賞する種の総称で、
秋に球根を植えて春に花を楽しむ「秋植え球根植物」のこと。
ざっくり言うと、花のキレイなねぎ坊主。我輩、綺麗ナリか？
葉は線のように細長いもの、幅があり長くなるものなどがある。
地際から放射状に葉を広げ、茎は長く伸びない。（注：長ネギ・白ネギのアレは茎ではなく「葉」）
開花期は主に春～初夏で花茎を長く伸ばし、その先端に小花がボール状にまとまって咲く。
花序(ボール状の花のかたまり)の直径は種により異なり、小さなモノはかわいらしく、大きなものは豪華で存在感がある。
花茎は長く伸びるもので1mを超す。花色は赤紫、白、ピンク、黄色など。
球根の大きさで大球性と小球性の2タイプに分けられ、大球性で大きなものはソフトボールくらいの大きさになる。

写真のアリウムはギガンテウム（A. giganteum）という種類でヒマラヤ原産。
「巨大な」という種名の通りの大柄な植物である。
鱗茎は直径10cm以上もあり、葉は幅5cmくらいの剱状、草丈80cmくらいになり、
5月ごろに5mm位の花が千個近くも集合した直径20cmあまりの巨大な藤色の「ネギ坊主」を開く。

スキルやモーションの随所に小宇宙が天文関係のものが見られるが、
これはプラネタリウム（planetarium）のariumとAlliumを掛けたものかと思われる。
この-ariumというのはラテン語派生の接尾辞であり、「～に関する場所」を意味する。
プラネタリウムは planet + arium なので、「惑星に関する場所」ということである。
他にはアクアリウムやサナトリウム（sanitariumから変化）なんかもこれ。
お花的にはハーバリウム（herbarium:植物標本室）やロザリウム（rosarium:バラ園）などの語も関連している。