ゼブリナ のバックアップ(No.9)

ゼブリナ(Tradescantia zebrina)はツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草。
かつては独立したゼブリナ属だったが、APG体系ではムラサキツユクサ属に統合されている。
和名はシマムラサキツユクサ(縞紫露草)。
ゼブリナの名で流通するT. zebrinaはその中でも代表的な種(旧名：Zebrina pendura)で、メキシコ原産。
ゼブリナの名前はシマウマ(Zebra)に由来し、葉にある縦の縞模様から付けられた。
主に観葉植物として栽培され、地を這う性質からグランドカバーとしても利用される。

花はピンク寄りの紫の花を付けるがあまり目立たない。
花を楽しみたい場合は観賞用として持ち込まれ、雑草化していることもある同属のムラサキツユクサ(T. ohiensis)の方が向いている。
名前の通り紫色の花を咲かせるところまでは同じだがムラサキツユクサはゼブリナより花が大きい。

ゼブリナはメキシコ南部では『マタリ』という名前でジュースとして飲まれている。
薬効としては利尿作用が強く、体内の悪いものを流し出す効果があるようだ。

上に述べたムラサキツユクサはツユクサ同様に食用にもなる。
若い株を炒めたり天ぷらで食べたりするようだ。
水分を多く含むので、スベリヒユのように粘り気のある食感との記載も見られた。
こちらの薬効はどうかというと主に咳止めや利尿作用などと紹介されている(やっぱりおもらしじゃないか！)。
ゼブリナのジュース以外の食用については不明。

他のムラサキツユクサ属の種としては、茎や葉を含む全草が紫のムラサキゴテン(紫御殿、T. pallida 'Purpurea')が挙げられる。
こちらも旺盛な繁殖力でグランドカバーとして利用される。
ゼブリナ同様に元は独立したセトクレアセア属だったが現在はムラサキツユクサ属に統合されている。(旧学名：Setcreasea pallida 'Purple Heart')