ゼンマイ のバックアップ(No.3)

回るゼンマイのアンドロイド 僕の声と頭はがらんどう
いつも最低な気分さ 君に愛されたいと願っていたい

ゼンマイ(薇、学名:Osmunda japonica)とは、ゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物である。
ジャポニカの学名が示すように、日本を中心とした東アジアの温帯気候に分布する。
名の由来は文字通り「ぜんまい(発条)」から。
……と見せかけて実は逆。機械部品などに使われる「ぜんまい」の方が、植物の「ゼンマイ」の若芽に似ているから、そう名付けられたとされる。

遥か昔からほとんど変わらない姿を持つ「シダ植物」の一種であり、種ではなく胞子を用いて増えていく。
光合成を行うための「栄養葉」の他に、季節になると「胞子葉」と呼ばれる独特の葉を伸ばし、そこを起点として胞子を飛ばす。

水辺を好む性質を持ち、湿気の多い日陰や水辺を中心に生育する。
山中では沼地や川沿い等で多く見かけられる。湧き水が出ている場所等は特に見つけやすい。

春の山野における山菜としての人気は高く、近い時期に旬となるワラビ共々よく採りに行く人も多いだろう。
クルクルと巻いた新芽のうちに収穫し、よくアク抜きしてから天日干しにし、それらを煮物やお浸し、漬物等にして食すのが基本。
韓国圏ではナムルの素材としてよく使われる。
若芽が纏うゴワゴワとした毛は食用に適さないため取り除かれるのが基本だが、昔はこの毛を集めて織物にも用いていた。
そんな「ゼンマイ織り」は防腐性・防カビ性に優れている代物だが、近年の日本ではほとんど織手がおらず、技術そのものが消滅の危機にある。

胞子葉・栄養葉共々食用可能だが、胞子葉を採ると株を殺す事になってしまう。
環境保全の事を考慮しても、採取の際にはなるべく栄養葉の新芽を取るようにしよう。
参考までに、「栄養葉」は普通の葉の見た目で、「胞子葉」は魚卵の様なツブツブの塊で出来ている。